
ノブです。今回は35坪の話をします。
住宅金融支援機構が2026年7月24日に公表した2025年度フラット35利用者調査で、注文住宅の平均の住宅面積は118.4㎡、建設費の平均は4,259.8万円でした。
前の年度は118.5㎡で3,932.1万円。
広さはほとんど同じなのに、1年で327.7万円上がっています。
正直、この差を見たときは画面の前でしばらく固まりました^^;
もう1つ気づいたのが、118.4㎡を坪に直すと約35.8坪になることです。
全国で注文住宅を建てた人の平均が、ほぼ35坪。
35坪3LDKは特別に広い家ではなく、ちょうど真ん中あたりの大きさなんですよね。ただしこの平均には2階建ても入っていて、平屋で同じ広さを取ると、基礎と屋根が大きくなるぶん金額の出方が変わってきます。
僕は資料を取り寄せるとき、延床の欄になんとなく35坪と入れました。
届いた図面は3LDKなのに、どれも30坪の図面より部屋が1つ増えたように見えるほどゆとりがあって、そのゆとりが何でできているのかを家族で指でなぞって確かめたんです。書斎のような小部屋、玄関の広い土間、キッチン横のパントリー、それに少し広い廊下でした。
この記事では、30坪より5坪広い35坪3LDKで、その5坪を何に使うと金額と敷地がどう動くのかを書いていきます。L字やコの字にしたときの外周、必要な敷地の広さ、4LDKにしない選び方まで順番に見ます。
- 35坪は約115.7㎡で、全国の注文住宅の平均とほぼ同じ広さ
- 30坪との差の5坪は、書斎や土間やパントリーに回せる
- L字やコの字にすると、同じ広さでも外壁の長さが伸びる
- 建ぺい率40%の地域なら、敷地は88坪ほど要る計算になる
- 部屋を増やして4LDKにせず、3LDKのゆとりに使う選び方もある
30坪との5坪の差を何に使うかは、自分の条件で作った平屋プランを見ると具体的になります。
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平屋のプランを、読みながら手元に置いておく
この記事の数字は、あなたの家族の人数と予算に当てはめたときに、はじめて自分のものになります。
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平屋35坪3LDKの費用は、全国平均の家とほぼ同じ大きさで読む
- 35坪は115.7㎡で、平均の住宅面積118.4㎡との差は3㎡もない
- 注文住宅の建設費の平均は、1年で327.7万円上がっていた
- 注文住宅を建てた人の36.1%が、価格が予定より高くなったと答えている
- 本体と付帯と諸費用の3つの箱は、35坪でも数え方が変わらない
最初に、35坪という広さが全国の家づくりの中でどのあたりにあるのかを見ておきます。
30坪の図面を見慣れたあとに35坪の図面を開くと、LDKから個室へ向かう動線がひと回り伸びて、家具を置いてもまだ壁が余っているような印象を受けました。広い、というより、息がしやすい、という感覚に近かったです。
その感覚にいくら払うことになるのかを、統計の数字から順に確かめていきます。
35坪は約116㎡、平均的な注文住宅と3㎡も違わない
35坪を㎡に直すと、115.7㎡。
冒頭で出したフラット35利用者調査の注文住宅は、平均の住宅面積が118.4㎡でした。差は2.7㎡で、畳にすると2枚に届きません。
35坪3LDKは、全国で注文住宅を建てた人の平均的な広さとほぼ重なります。
同じ調査の家族数の平均は3.5人。
4人家族が3LDKで暮らす広さとして、多くの家庭が選んでいる大きさだと読めます。
ここで1つ気をつけたいのが、この平均は土地を持っている人が建物だけを建てた場合の数字で、平屋も2階建ても一緒に集計されていることです。2階建ての35坪は1階と2階に17.5坪ずつ分かれますが、平屋の35坪は地面の上に35坪を一枚で広げることになります。
同じ35坪でも、1階と2階に半分ずつ分けた2階建てと比べると、平屋は基礎と屋根の面積が約2倍になります。
数字の近さに安心しすぎないようにしています^^
だから平均の建設費は、そのまま平屋の答えにはなりません。次で、その建設費の数字をもう少し細かく見ます。
平均の建設費は、1年で327.7万円動いていた
2024年度のフラット35利用者調査では、注文住宅の建設費の平均が3,932.1万円、住宅面積が118.5㎡でした。
2025年度は4,259.8万円で118.4㎡。
面積はほぼ横ばいです。
それでも建設費は8.3%上がっていて、同じ広さの家に払う金額が1年でこれだけ変わったことになります。何が上がったのかまでは調査から読み取れませんが、全国の平均でこの幅が出ているのは見逃せない動きでした。
ネットで見かける35坪の相場が1年以上前の数字なら、今の見積もりとは300万円前後ずれていてもおかしくありません。
僕が35坪の図面を取り寄せたときも、見積書の右上に書かれた有効期限を最初に確かめるようにしていました。
期限が過ぎたら、同じ図面でも金額が出し直しになることがあるからです。
数字の大きさより、いつの数字なのかを見ます。
そこだけ見ておけば、古い相場に引っ張られずに済みます。
建設費の平均には、平屋と2階建ての区別がありません。平屋に絞った数字は、自分の条件で出してもらった見積もりで確かめることになります。
「予定より高くなった」が36.1%で最も多かった
国土交通省が2026年7月17日に公表した令和7年度住宅市場動向調査には、建てた家について満足していない点を聞いた項目があります。
注文住宅を建てた世帯でいちばん多かった答えは、価格が予定より高くなった、で36.1%でした。
3世帯に1世帯を超えています。
最初から高い家を選んだというより、打ち合わせを重ねるうちに少しずつ足されていった結果だと、僕は受け取りました。35坪の家は30坪より面積にゆとりがあるぶん、ここに収納を、ここに窓を、と足せる場所も多くなります。
5坪の使い道を決めないまま打ち合わせに入ると、余った面積に要望が少しずつ流れ込んでいきます。
気づいたときには、見積書の行が増えている。
僕もそうでした^^;
広さを先に決めるのではなく、増える5坪に何を入れるかを先に紙に書いておくと、打ち合わせのたびに金額が膨らむのを止めやすくなります。
この記事の後半で、その紙の書き方まで順番に書いていきます。
本体・付帯・諸費用の3つの箱は、35坪でも数え方が同じ
費用の全体は、本体工事、付帯工事、諸費用の3つの箱に分けて数えます。
本体工事は建物そのもの、付帯工事は給排水の引き込みや地盤の改良や外構のように建物を敷地の上で使えるようにする工事、諸費用は登記やローンの手数料や保険のような手続きのお金です。
この分け方は、25坪でも35坪でも変わりません。
箱ごとの数え方は、本体・付帯・諸費用の3つに分けて平屋の総額を数える方法にまとめています。
35坪で変わるのは、箱の中身の量です。
本体工事の箱は面積が増えたぶん膨らみますし、付帯工事の箱は、広い平屋を載せる敷地が広くなるぶん、外構や配管の距離が伸びて膨らみます。諸費用の箱は面積ではあまり動きませんが、建物の評価が上がれば登記にかかる税金が少し変わってきます。
つまり、5坪の差は3つの箱のうち2つにはっきり効いてくる、ということです。
ここから先は、その2つの箱の中で、35坪ならではの動き方をする部分に絞って書いていきます。
30坪より5坪ぶん広いと、何が入るのか?
- 5坪は約16.5㎡で、6畳の部屋なら1つと少し入る広さになる
- 2畳から3畳の書斎は、在宅で仕事をする家で使われやすい
- 玄関の土間を1.5坪ほど広げると、自転車やベビーカーが室内に置ける
- 勝手口とつながるパントリーと、少し広い廊下にも面積を配っておける
次は、増える5坪に何を入れるのかという話です。
30坪3LDKの図面と35坪3LDKの図面を並べると、LDKの畳数や個室の数はほとんど同じなのに、玄関に入った瞬間の広さや、キッチンの横の奥行きが違っていました。部屋数を増やさない5坪は、暮らしの中の小さな不便を1つずつ受け止める場所に配られていたんです。
その配り先を、図面に出てきた順に見ていきます。
5坪は約16.5㎡、6畳間なら1つと少し
5坪を㎡に直すと、約16.5㎡です。
不動産広告で使う1畳1.62㎡で割ると、10畳ほど。
6畳の個室なら1つ入って、さらに4畳ぶんほど余る広さになります。
この10畳を4つ目の個室として1か所にまとめるのか、それとも2畳、3畳と小さく割って家じゅうに配るのかで、35坪の家の性格ががらりと変わります。1か所にまとめると4LDK、小さく割ると3LDKのまま暮らしに余白が出る形です。
3LDKのまま35坪にするということは、10畳ぶんを部屋ではなく、書斎や土間や収納の余白として配ることです。
僕の家族は、まず今の家で何が足りないかを1人ずつ紙に書き出しました。
子どもは自転車の置き場所、妻は食材の買い置き、僕は仕事の机。
見事にばらばらでした(笑)
でも、ばらばらだったからこそ、10畳を1部屋にまとめないほうがいい、とすぐに分かったんですよね。
4LDKにするかどうかの話は、後ろの章で改めて書きます。
在宅で仕事をするなら、2畳から3畳の書斎
増えた5坪の配り先で、図面にいちばん多く出てきたのが書斎でした。
広さは2畳から3畳。
机と椅子と本棚が1つずつ入れば仕事ができるので、個室というより、こもれる場所という大きさです。オンラインの会議があると、LDKのダイニングテーブルでは家族の声や生活音が入ってしまうので、扉を閉められる小部屋がほしくなります。
30坪3LDKでは、この2畳が取れずに、寝室の一角にカウンターを付ける形になりがちでした。
35坪なら、寝室を削らずに2畳から3畳の書斎を独立して取れる、というのが5坪の差のわかりやすい使い道です。
置く場所は、玄関の近くか、LDKから少し離れた位置が多かったです。
来客の動線とぶつからず、家族の気配も遠すぎない。
ただし、書斎を北側の端に置いた図面は窓が小さく、昼でも照明が要りそうでした。
机に座ったときに窓がどちら側に来るかまで、図面に椅子を描いて確かめておくと、画面への映り込みも避けられます^^
玄関の土間を広げると、自転車とベビーカーが家に入る
2つ目の配り先は、玄関の土間です。
30坪の図面では、玄関の土間は靴を脱ぐための1坪ほどに収まっていることが多くて、土間収納を付けても靴とコートでいっぱいになります。
35坪で土間を1.5坪から2坪ほど足すと、自転車やベビーカー、キャンプ道具を家の中にしまえる広さになります。
雨の日に濡らしたくない物の置き場所です。
平屋は玄関から道路までが近いので、庭に物置を置くより、玄関の土間から出し入れするほうが動きが短くなりました。
土間の奥の壁に棚とコンセントを1つ付けておくと、電動自転車の充電まで土間の中で済みます。
子どもが小さいうちは、ベビーカーを畳まずに置けるだけで、朝の出発がずいぶん楽になります。
子どもが大きくなれば、そこが部活の道具や釣り竿の置き場所に変わります。
使い道が年齢で入れ替わっても面積が無駄になりにくいのが、土間に5坪を配る強みでした。
床の仕上げで金額が変わる話は、次の章に回します。
パントリーは、勝手口とつなげると使い方が変わる
3つ目の配り先は、キッチンの横です。
35坪の図面では、キッチンの奥に1畳半ほどの小部屋が付いていて、そこから外へ出られる勝手口につながっている形をよく見ました。
車で週末にまとめ買いをする家だと、駐車場から勝手口、勝手口からパントリー、パントリーから冷蔵庫へ、荷物がまっすぐ運べます。玄関とLDKを通らないので、重い水の箱や米袋を持って家の中を横切らずに済むんです。
1畳半あれば、奥の壁に棚、手前にセカンド冷凍庫。
30坪では入らなかった冷凍庫の置き場所が、ここで生まれます。
冷凍庫を置くならコンセントは専用で1つ、それと熱がこもらないように換気の小窓か換気扇を付けておきたいところです。
パントリーの中が見えるのが気になるなら、LDK側の入口だけ引き戸にします。
ただ、勝手口を付けると、そのぶん外に出るための段差や土間コンクリートが外構側に1つ増えます。
家の外の工事まで含めて、出入口をどこに1か所つくるかを決めておくと、あとで迷いません。
廊下の幅を広げておくと、年を重ねても通りやすい
4つ目の配り先は、目立たないけれど廊下の幅です。
日本の木造住宅は、柱の中心から中心までを910mmで割り付ける設計が多く、廊下もこの910mmの幅でつくると、両側の壁の厚みを引いた実際に通れる幅は80cmに届かないことがよくあります。
普段は困りません。
困るのは、大きな家具を運び込むときと、家族の誰かが杖や車いすを使うようになったとき。
35坪なら、廊下や水回りの入口の幅をひと回り広く取っても、個室の畳数を削らずに収まることが多くなります。
平屋を選ぶ理由に、老後も階段のない暮らしを続けたい、という話がよく出てきます。
それなら、階段がないことに加えて、通路の幅までそろえておきたいんですよね。
トイレの扉を引き戸にして、入口の幅を広めにしておく。
洗面所の前に、人が向きを変えられる余白を残す。
こうした数十センチの積み重ねが、35坪の図面の中には静かに入っていました。
洗面所と脱衣所を分けると、朝と夜の渋滞がほどける
最後の配り先は、水回りの広さです。
30坪の図面では、洗面台と洗濯機と脱衣のスペースが2畳ほどの1部屋にまとまっていることがほとんどでした。
4人家族だと、誰かがお風呂に入っている間は洗面台で歯を磨けない、ということが毎晩のように起こります。朝は朝で、身支度の時間に洗濯機を回したい人と、顔を洗いたい人が同じ2畳に集まるんです。
35坪の図面では、洗面台を廊下側に出して、脱衣所を扉で仕切った形がよく出てきました。
洗面と脱衣を分けるのに使う面積は1畳から2畳ほどで、5坪の中から無理なく出せる大きさです。
その代わり、扉が1枚と照明が1つ増えます。
換気も、脱衣所と洗面所でそれぞれ考えることになります。
脱衣所を少し広めに取って室内干しの場所を兼ねる図面もあって、雨の多い時期に洗濯物をLDKに干さずに済むのは、共働きの家にはありがたい形でした。
来客がお風呂の前を通らずに手を洗える、というおまけも付いてきます^^
書斎と土間とパントリーは、仕上げで金額が変わる
- 書斎を個室にすると、壁と扉と照明とエアコン用の配線が加わる
- 土間はモルタルやタイルで仕上げ、床下の断熱の切り替えも要る
- パントリーは棚板の枚数と換気と専用コンセントの数で差が出る
- 一般の新築住宅は、床面積120㎡までの部分の固定資産税が減額される
- 35坪の115.7㎡は、120㎡の枠の中にまるごと収まる広さになる
次は、お金の話です。
打ち合わせで最初に聞かれたのは、書斎の床の材料と土間の仕上げでした。
同じ5坪でも、何で仕上げるかで金額の乗り方は変わります。
書斎を個室にするか、LDKの一角にするか
書斎の金額は、広さより、囲うかどうかで決まります。
2畳の個室にすると、壁が2面から3面、扉が1枚、照明とスイッチ、コンセント、それにエアコンを付けるなら専用の配線と室外機を置く場所が加わります。
LDKの一角にカウンターを造り付けるだけなら、要るのはカウンターの板とコンセントくらい。
差が出るのは当然です。
書斎を個室にするかどうかは、扉を閉めて音を遮りたい時間が週に何時間あるかで決めると迷いにくくなります。
オンラインの会議が毎日あるなら個室。
月に数回の書類仕事なら、カウンターで足ります。
個室にする場合でも、エアコンを付けずに、隣の部屋との間の壁の上に小さな開口を設けて空気を回す図面もありました。2畳の部屋に専用のエアコンを付けるより、工事の数を1つ減らせるわけです。
ネットの配線は、壁の中に通しておくと机の下がすっきりします。
土間の床は、フローリングとは別の工事になる
土間は、床の高さを玄関の外に近いところまで下げて、モルタルやタイルで仕上げる床です。
フローリングの部屋と同じつもりでいると、見積書の中で行が分かれていて驚きます。
まずは基礎の形。
土間の部分は床を下げるぶん、基礎の立ち上がりの形が変わり、コンクリートの打ち方も部屋の下とは別になります。その上にモルタルを塗るのか、タイルを貼るのか、洗い出しのような仕上げにするのかで、材料と手間が変わってきました。
土間を広げる金額は、面積に加えて、仕上げの種類と、床下の断熱をどう切り替えるかで決まります。
土間は外の空気に近いぶん、冬は足元が冷えやすい場所です。
断熱を土間の下まで回すかどうかで玄関まわりの温度が変わるので、ここは仕上げより先に聞いておきます。
見積書の土間の行に、仕上げの材料名と断熱の有無が書かれているかを確かめると、あとで追加になりにくくなります。
「土間の下の断熱は、この金額に入っていますか?」と一言足すだけです。
パントリーは、棚板と換気の数で差が出る
パントリーの金額は、小部屋そのものより、中に付けるものの数で動きます。
まずは棚板の枚数。
固定の棚にするか、高さを変えられる可動式にするか、奥行きを浅くして缶詰や調味料が見えるようにするか。棚は1枚ずつ金額が付くので、最初から天井まで全部埋めると、面積は1畳半でも見積書の行はかなり増えました。
棚は腰の高さと目の高さの2段だけ先に付けて、残りは暮らしながら足していくと、建てるときの金額を抑えられます。
冷凍庫を置くなら専用のコンセントを1つ。
勝手口とつなげるなら、扉の枠と、外へ出る段差の部分。
換気扇を付けるか、小窓で空気を抜くかも、ここで決まります。
食材のにおいがこもりやすい場所なので、僕は小窓より換気扇のほうが安心だと感じました。窓を付けると外壁側の工事が1つ増えるので、金額の面でも換気扇のほうが収まりがよかったです。
要るのは、何を置くかのメモ1枚です。
床面積120㎡までなら、固定資産税の減額の枠に入る
5坪の差は、建てたあとも毎年の税金として続きます。
固定資産税は建物の評価をもとにかかるので、面積が広くて設備が多い家ほど、評価も税額も上がります。
ここで35坪ならではの数字があります。
総務省の固定資産税制度のページでは、一般の新築住宅は3年度分、床面積120㎡までの部分について税額が2分の1に減額されると案内されています。
35坪は約115.7㎡なので、120㎡の枠の中にまるごと収まります。
37坪になると約122.3㎡。
120㎡を超えた部分は減額の対象から外れるので、35坪から少し広げるかどうか迷ったときは、この120㎡の線を1つの目安として持っておくと話が早くなります。
ただし、税金の計算に使う床面積は、図面の延床面積と数え方が違うことがあります。
減額には期限や条件もあるので、建てる年の制度を市区町村の窓口で確かめてから決めるようにしています。
4LDKにして37坪、38坪と広げる話にもつながってくる数字です。

L字やコの字は外周が伸びる
- 115㎡前後の平屋でも、長方形とコの字では外周が約17m違ってくる
- 形が複雑になると角が増えて、基礎と外壁と屋根の手間が増える
- 中庭を囲む形は、中庭側にも外壁と窓がもう1周ぶんできる
- 長方形のまま高い位置の窓で奥まで光を取る図面もあった
35坪になると、形の選択肢が広がります。
30坪の平屋はほとんどが長方形か、少しだけ凹凸のある形でしたが、35坪の図面にはL字やコの字、中庭を囲む形が混ざってきました。どれも写真で見るとすてきで、僕も最初はコの字の図面ばかり眺めていたんです^^;
ただ、形は面積と同じくらい金額に効いてきます。
同じ115㎡前後でも、外壁の長さは形で変わる
910mmのマス目の上に、4つの形の平屋を描いて、外周の長さを測ってみました。
面積はどれも115㎡前後にそろえています。
- 長方形(8.19m×14.11m)は約115.5㎡で、外周は約44.6m
- L字は約114.3㎡で、外周は約52.8m
- コの字は約114.3㎡で、外周は約61.9m
- 中庭を囲むロの字は約118.4㎡で、外側だけで約54.6m、中庭側にさらに約32.8m
長方形とコの字では、面積がほぼ同じなのに外周が約17m違います。
外周が伸びると、外壁の面積、基礎の長さ、雨樋の長さが、そのぶんまとめて増えていきます。
壁の高さを仮に2.5mとすると、17mの差は外壁で40㎡を超えます。
同じ35坪でも、コの字にすると長方形より外壁が40㎡ほど多い家を建てることになります。
外壁の材料と塗装と足場、断熱材、それに窓を付ける壁も増えるので、外周の差は本体工事の中のいくつもの行に少しずつ散らばって出てきました。1つの行だけを見ていると気づきにくいのは、そのせいです。
見積書で見るのは、外壁の数量が何㎡になっているかです。
形の違う図面を比べるときは、延床面積より先に、この外壁の㎡数を横に並べます。
角が増えると、基礎と屋根の手間も増える
外周の長さに加えて、角の数も金額に効きます。
長方形の家の角は4つ。
L字になると、外に出っ張る角が5つと内側に入り込む角が1つで6つ、コの字なら8つになります。
角のところは、基礎の型枠を折り曲げ、外壁の板を切って合わせ、屋根も面と面がぶつかる部分をつくることになるので、まっすぐな壁を伸ばすより手間がかかります。特に内側に入り込む角の上には、屋根の谷と呼ばれる雨水が集まる部分ができやすく、板金の仕舞いが細かくなりました。
手間は、そのまま工事の日数と金額に乗ります。
だから、形の複雑さを表す数字として、角の数を図面で数えておくと比べやすいんです。
数えるのは簡単で、図面の外周を指でなぞって、曲がるたびに1つ。
30秒で終わります(笑)
角の数が同じくらいの図面どうしなら、金額の差はほかの部分から来ていると考えて、次の比べ方に進めます。
中庭を囲む形は、内側にもう1周の外壁ができる
中庭のある平屋は、35坪くらいの広さから図面に出てくる形です。
外から見えない庭があると、カーテンを開けたまま過ごせますし、子どもを遊ばせていても道路に飛び出す心配がありません。LDKと個室が中庭を挟んで向かい合うので、家じゅうに光が入る形でもあります。
ただ、先ほどのロの字の例では、外側の約54.6mに加えて、中庭側に約32.8mの外壁ができていました。
合わせて約87.4m。
中庭を囲む形は、長方形の約2倍の長さの外壁を持つ家になります。
中庭側は大きな窓を並べることが多いので、窓の数も増えます。
それに、中庭に降った雨をどこへ流すかという排水の計画も別に要ります。
それでも中庭を選ぶなら、何を優先しているのかを家族で言葉にしておくと、打ち合わせで形が崩れません。
外からの視線を切りたいのか、光を奥まで入れたいのかで、中庭の大きさも変わってきます。
視線を切るだけなら、コの字の片側を塀でふさぐ形でも足りることがありました。
長方形のままでも、光と風は取れる
長方形のままでも、手はあります。
長方形の平屋で気になりやすいのは、家の真ん中が暗くなることです。
35坪の長方形だと奥行きが8mを超えるので、南側の窓から入った光が北側の部屋まで届きにくくなります。
そこで図面によく出てきたのが、屋根に近い高い位置の窓でした。
天井を勾配にして、LDKの上のほうに横長の窓を付けると、壁の窓を増やさずに奥まで明るくなります。
外周を伸ばして光を取るか、長方形のまま窓の位置で光を取るかを並べると、形にかかる金額の使い方が見えてきます。
風も同じで、向かい合う壁に窓を1つずつ付けるだけで通り道ができます。
高い窓は手が届かないので、開け閉めの方法と、日差しをさえぎる方法まで一緒に聞いておきます。
僕はそのうち、コの字の写真を眺めるのをやめて、長方形の図面に窓の位置を描き込む作業に切り替えました^^
形を決めるのは、窓の位置を試してからで間に合います。
形や敷地の条件で外周も総額も変わるので、あなたの土地の条件で作った35坪の平屋プランを無料で取り寄せて比べられます。
【PR】タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)
届くのは、わが家のために描かれた平屋の計画書
住宅展示場でもらうカタログは、誰にでも同じ1冊です。平屋住宅特集で届くのは、あなたの希望から作られた、あなたの家のための資料です。
無料で届くもの
- 間取りプラン(家族の人数と暮らし方に合わせた平屋の図面)
- 資金計画書(建物の本体だけでなく、諸費用まで含めた総額の目安)
- 土地の提案(まだ土地が決まっていない場合)
同じ条件で複数の会社から届くので、並べたとたんに各社の得意なところが見えてきます。
提携している住宅会社は1,280社以上です(タウンライフ家づくり公式サイト、2026年9月現在・同社調べ)。
建ぺい率40%なら、敷地は88坪ほど要る
- 建ぺい率の上限は、用途地域ごとに都市計画で決められている
- 35坪の平屋を建てるなら、建ぺい率50%の地域で約70坪の敷地が要る
- 土地付注文住宅の敷地は平均247.1㎡で、坪にすると約74.7坪になる
- 敷地が広がると、駐車場やアプローチなど外構の面積も広がる
形の次は、その形を載せる敷地の話です。
35坪の平屋を建てたいと不動産会社に伝えたとき、最初に返ってきたのは、それなら土地は何坪で探すのかという質問でした。僕は建物の坪数しか考えていなかったので、その場で答えられなかったんです。
平屋は、敷地の広さがそのまま建てられる大きさを決めます。
建ぺい率は、用途地域ごとに上限が決まっている
土地を探す前に知っておきたいのが、建ぺい率という数字です。
建築基準法で、敷地の面積に対して建物が地面を覆ってよい割合の上限が決められていて、その数字は用途地域ごとに都市計画で指定されています。
住宅地でよく見かける第一種低層住居専用地域なら、30%、40%、50%、60%のどれかになっています。
静かな住宅地ほど、低い数字になっていることが多いです。
2階建てなら、建ぺい率が低くても上に積めば延床を確保できます。
平屋は延床面積と建物が地面を覆う面積がほぼ同じになるので、建ぺい率の数字がそのまま建てられる広さの上限になります。
1mを超えて出した軒は、先端から1m引いたところまでが建築面積に数えられるので、軒の深い35坪の平屋では、建築面積が35坪より少し大きくなる場合がありました。
角地では建ぺい率が緩和されることもあります。
数字は土地ごとに違うので、候補が見つかったら役所の都市計画の窓口で確かめるのがいちばん早いです。
35坪の平屋なら、40%で約87.5坪、50%で約70坪
35坪の平屋、約115.7㎡を建ぺい率で割ってみます。
- 建ぺい率60%なら、約192.8㎡で約58.3坪
- 建ぺい率50%なら、約231.4㎡で約70坪
- 建ぺい率40%なら、約289.3㎡で約87.5坪
- 建ぺい率30%なら、約385.7㎡で約116.7坪
30坪の平屋と比べると、同じ40%の地域で、敷地は約75坪から約87.5坪へと、12坪あまり広い土地を探すことになります。
建物の5坪の差は、建ぺい率40%の地域では、土地の12坪あまりの差になって返ってきます。
しかも、この数字は建物がぎりぎり建つ広さです。
駐車場を2台分、玄関までのアプローチ、洗濯物を干す場所、隣の家との間の通路を足すと、敷地にはさらに広さが要ります。
土地を探す段階では、建ぺい率で割った数字に、駐車場と庭のぶんを足した広さを条件にしておきます。
建ぺい率が高い地域なら土地は狭くて済みますが、そのぶん隣の家との距離が近くなり、平屋だと日当たりの影響を受けやすくなる点も一緒に見ておきます。
最初にこの計算をしておくと、条件に合わない土地の資料を何枚もめくらずに済みました^^
土地付注文住宅の平均の敷地は、約74.7坪
ここで、実際に土地を買って家を建てた人の数字を見ておきます。
2025年度フラット35利用者調査の土地付注文住宅では、敷地面積の平均が247.1㎡、住宅面積の平均が110.3㎡でした。
247.1㎡は約74.7坪。
この広さに建ぺい率50%をかけると、建物が覆える面積は約123.6㎡で、35坪の平屋は収まります。40%なら約98.8㎡で、ほぼ30坪の平屋までです。
平均的な広さの土地でも、建ぺい率が40%の地域だと35坪の平屋は載らない、ということが起こります。
同じ調査の土地取得費の平均は1,575.3万円、建設費の平均は3,737.6万円でした。
35坪の平屋のために平均より2割近く広い土地を求めると、同じ地域の単価で考えれば、土地の金額もそのぶん膨らむ計算です。
建物にいくら、土地にいくらと先に配分を決めてから探す順番は、土地と建物の配分を先に決める平屋の資金計画に書いています。
35坪の平屋は、建物より先に土地の広さで予算が決まってしまうことがあるので、この順番を守っておきたいんです。
敷地が広がると、外構の面積も広がる
敷地が広くなると、建物のまわりに残る地面も広くなります。
その地面を駐車場のコンクリートにするか、砂利を敷くか、芝や植栽にするか、フェンスで囲うかで、外構の金額は大きく変わります。
平屋は2階建てより建物が横に広いぶん、道路から玄関までの距離や、建物の周りをぐるりと回る通路も長くなりやすいです。
雨の日に濡れずに歩ける範囲をどこまでつくるか、という話も出てきます。
外構は建物の会社とは別の会社が見積もることも多く、建物の見積書には入っていないことがあります。
どこまでが別になるのかは、新築の外構費用が建物の見積もりに入っていないときの考え方に詳しくまとめています。
敷地の端から端まで同じ仕上げにしなくてもよくて、人と車が通る場所だけ先に固め、残りは砂利にしておく家もありました。
35坪の平屋では、建物の見積もりと外構の見積もりを同じ時期にそろえて並べておくと、総額がぶれません。
植栽は、住みながら少しずつ増やしていく楽しみに残しておくのもありです。
4LDKにしないという選び方
- 35坪なら4LDKも入るが、4部屋目を毎日使う人がいるかを先に確かめる
- 年に数回の客間は、LDKの横の小上がりで兼ねると壁と扉が減る
- 子どもが家を出たあとは、夫婦二人で使う部屋の数に合わせて考える
- 3LDKと4LDKの図面を同じ35坪で並べてもらうと違いがはっきりする
ここまで、5坪を部屋にしない使い方を書いてきました。
とはいえ、35坪あるなら4LDKにしたほうが得なのでは、と考える方も多いと思います。僕も最初に35坪で図面を頼んだとき、担当の方から4LDKにもできますよと言われて、1部屋増えるならそのほうがいい気がしていました。
家族で話したら、4部屋目の使い道が誰からも出てこなかったんですけど(笑)
35坪なら4LDKも入る、それでも3LDKを選ぶ家がある
35坪の中に4LDKをつくること自体は、難しくありません。
LDKを20畳、個室を6畳前後で4つ並べると、4LDKは35坪の中に収まります。
ただ、そうすると、2章で書いた書斎や土間やパントリーに回す面積はほとんど残りません。
部屋を1つ増やすのと、暮らしの余白を増やすのは、同じ5坪の取り合いです。
35坪で4LDKにするか3LDKにするかは、4部屋目を毎日使う人が今いるかどうかで決めると、あとから迷いにくくなります。
毎日使う人がいるなら4LDK。
いつか使うかもしれない、という理由しか出てこないなら、3LDKのまま余白に配ったほうが、今の暮らしに効きます。
我が家の場合、子ども2人に1部屋ずつ、夫婦で1部屋で、個室は3つで足りていました。4部屋目の候補に出てきたのは客間でしたが、泊まりに来る人は年に数回だったんです。
4部屋目には、使っても使わなくても、扉と窓と照明の工事が付いてきます。
部屋が多いほど、掃除する場所も増えます。
年に数回の来客なら、LDKの横の小上がりで受ける
4部屋目の候補として、いちばんよく出てくるのが客間です。
親が泊まりに来る、友人家族が遊びに来る。
その日のために6畳の個室を1つ持つより、LDKの横に4畳半ほどの小上がりをつくって、普段は子どもの昼寝や洗濯物をたたむ場所、来客の日は引き戸を閉めて寝室にする形が、35坪の図面ではよく出てきました。
小上がりはLDKとつながっているので、独立した個室より壁と扉が少なく、そのぶん工事の数を抑えやすくなります。
床を30cmから40cmほど上げると、下を引き出しの収納にもできます。
腰掛けるのにちょうどいい高さです^^
ただし、段差になるので、年を重ねてからのつまずきは気になります。
老後まで住むつもりなら、段差をつけずに畳の間として仕切るだけにしておく選び方もあります。
親が来たときに布団を敷ける広さと、押し入れの代わりに布団をしまう場所があるかどうかも、図面で見ておきたいところです。
子どもが家を出たあとは、夫婦二人で使う広さで見る
35坪3LDKを4人家族で建てると、20年ほどで子どもが家を出ていく時期が来ます。
そのとき、夫婦二人で35坪。
部屋が余るのは3LDKでも4LDKでも同じですが、余る部屋の数は4LDKのほうが1つ多くなります。使わない部屋にも、窓の掃除や、湿気がこもらないように時々空気を入れ替える手間が残るんですよね。
平屋は全部の部屋が同じ階にあるので、使わない部屋の扉を閉めておくことはできます。
それでも家じゅうの冷暖房を考えると、仕切られた部屋が多いほど、温度の差ができやすくなりました。
余った個室は、趣味の部屋や、夫婦それぞれの寝室に変わっていくことが多いと聞きます。
その使い方なら、3LDKでも十分に回ります。
子ども部屋を将来の夫婦の寝室にするなら、窓の位置や収納の大きさを、大人の部屋としても使える寸法にしておく。
20年後の自分たちに向けて残しておける、小さな準備です。
3LDKと4LDKの図面を、同じ35坪で並べてもらう
どちらにするか決めきれないときは、2つの図面を並べるのが早いです。
同じ35坪で、3LDKに書斎と土間とパントリーを付けた図面と、4LDKの図面。
この2つを同じ会社に出してもらうと、面積は同じなのに、見積書のどの行が増えて、どの行が減っているのかがはっきり見えてきました。4LDKの図面では個室まわりの扉や照明の行が増え、3LDKの図面では土間の仕上げやパントリーの棚の行が増える、というように、同じ5坪が別の行に姿を変えているんです。
3LDKと4LDKの見積書を同じ35坪で並べると、金額の差より、何にお金を払っているかの違いが見えます。
家族で見るのは、その違いのほうです。
2案を頼むときは、延床面積と外周の形をそろえてもらうと、部屋の配り方の違いだけを比べられます。
形まで変わると、前の章で書いた外周の差が混ざってしまうからです。
2つの図面を並べた日の夜は、子どもたちまで自分の部屋の場所を指さして話していて、にぎやかでした(笑)
一括見積りで届いた提案を総額でそろえる
- 要望は延床の坪数だけでなく、5坪をどこに配るかまで書いて渡す
- 形の違う図面は、外壁の㎡数と角の数をそろえて見比べていく
- 建ぺい率と前面道路の幅は、依頼する前に分かる範囲で伝えておく
- 打ち合わせで変えたことは、動いた行と金額を書面で残してもらう
- 注文住宅を建てた世帯の3割あまりが、価格が予定より高くなったと答えている
最後は、ここまで決めてきた条件を持って、複数の会社から提案を受け取る段階です。
僕が35坪で取り寄せた提案は、同じ3LDKでも、長方形の家もあればL字の家もあり、土間の広さも書斎の有無もばらばらでした。どれも魅力的で、最初の晩は並べて眺めているうちに、何を比べればいいのか分からなくなってしまったんです。
そこで、比べる順番を決め直しました。
要望は坪数より、5坪の使い道で書く
一括見積りで要望を入れるとき、延床の欄に35坪、間取りの欄に3LDKと書くだけだと、届く提案は会社ごとの得意な35坪になります。
それはそれで参考になります。
ただ、比べるための図面にはなりにくいんです。
要望の欄に、増える5坪を何に使いたいかを書き足します。書斎は2畳から3畳で扉付き、玄関の土間は自転車2台とベビーカーが入る広さ、キッチン横に勝手口とつながるパントリー、廊下とトイレの入口は広めに、という書き方です。
5坪の使い道を書いて渡すと、どの会社の図面にも同じ部屋と同じ余白が入ってくるので、金額を横に並べて比べられるようになります。
4LDKの案も見たいなら、そう書いておきます。
書かなかったことは、図面に入ってこない。
僕は1回目にそこを書き忘れて、土間の狭い図面ばかり届きました^^;
家族それぞれが紙に書き出した足りないものを、そのまま要望の欄に写すと、書き漏れがぐっと減りました。
形の違う図面は、外壁の㎡数と角の数で並べる
届いた図面の形がばらばらなら、まず形の違いを数字にします。
4章で書いた、外壁の数量と角の数です。
見積書から外壁の行の㎡数を拾い、図面の外周を指でなぞって角を数え、会社ごとに1行ずつ書き出します。長方形の図面とコの字の図面では、外壁の㎡数がひと目で分かるほど違っているはずです。
外壁の㎡数と角の数が多い図面ほど、同じ35坪でも本体工事の金額が上がりやすいと読みます。
そのうえで、金額の差が形の差で説明できるかを確かめます。
形の差で説明できない金額の差が残ったら、その部分だけを担当の方に聞くと、話が短く済みます。
「外壁の㎡数はほぼ同じなのに、ここで差が出ているのはなぜですか?」と聞けば、図面を指して答えてもらえました。
標準の仕様の違いなのか、窓の性能の違いなのか、見積書の書き方の違いなのかは、そこで分かります。
分からないまま決めない、というだけの話です。
敷地の条件は、建ぺい率と前面道路の幅まで先に伝える
土地がまだ決まっていない場合も、候補の土地があれば、その条件を一緒に渡しておきます。
建ぺい率、敷地の広さと形、それに前面道路の幅。
前面道路が狭い土地だと、大きなトラックや重機が入れず、小さな車に積み替えて何往復もすることになるので、付帯工事や運搬の金額が変わってくることがあります。平屋は基礎のコンクリートの量が多いぶん、この運び方の差が出やすいと説明を受けました。
建ぺい率が分かれば、35坪の平屋がそもそも載るかどうかを、会社の側でも最初に確かめてくれます。
載らない場合に、30坪台前半に絞る案と、形を変える案を出してくれた会社もありました。
土地がまったく決まっていないなら、土地探しから一緒に提案してもらう形にします。
35坪の平屋が載る広さの土地を、建物の提案と同じタイミングで出してもらえると、土地と建物を別々に探すより、話が1本にまとまりました。建物だけ先に決めて、あとから土地が合わないと分かるのが、いちばん時間のかかる流れだったからです。
伝える条件は、メモ帳の半ページで足ります^^
予定より高くならないように、変えたことを見積書に残す
1章で出した住宅市場動向調査では、注文住宅を建てた世帯の36.1%が、価格が予定より高くなったと答えていました。
35坪の家は、決めることが多い家です。
書斎の扉、土間の仕上げ、パントリーの棚、窓の位置、外構の範囲。打ち合わせのたびに1つずつ変わっていくので、最初に並べた金額から少しずつ離れていきます。
打ち合わせで変えたことは、その場で見積書のどの行がいくら動いたかまで、書面で残してもらいます。
変更が3つたまったら、合計を出し直してもらう。
これだけで、気づいたら高くなっていた、という流れはかなり防げました。
見積書の日付も、変更のたびに新しいものに差し替えてもらうようにしていました。
予算の上限から考えるときは、2,500万円の予算で35坪の平屋を組むときの考え方も参考になると思います。
総額が固まったら、その金額をもとに、借入と手元に残す現金の組み方へ進みます。
順番さえ守れば、5坪のゆとりは、ちゃんと予算の中に収まります。
まとめ:35坪3LDKは部屋数よりゆとりに使う
平屋35坪3LDKの費用は、全国で注文住宅を建てた人の平均的な広さとほぼ同じ家の値段として読むと、位置がつかみやすくなります。2025年度フラット35利用者調査の平均は118.4㎡で建設費4,259.8万円、1年で327.7万円上がっていました。そのうえで30坪との差の5坪を書斎、土間、パントリー、広めの廊下のどこに配るのか、形を長方形にするのかL字やコの字にするのか、建ぺい率で何坪の敷地が要るのかを先に決めておくと、見積書のどの行が動くのかが読めるようになります。
家族で足りないものを紙に書き出した日、子どもは自転車の置き場所、妻は買い置きの棚、僕は仕事の机と書いて、見事にばらばらでした。4部屋目をつくる話は、その紙を見た瞬間に消えました。10畳ぶんの余白を1部屋にまとめず、玄関とキッチンの横と書斎に分けて配った図面は、部屋の数は30坪の家と同じなのに、3人それぞれの不便が1つずつ片付いた家に見えたんです。35坪の値打ちは、部屋を増やすことより、そういう小さな片付き方にありました。
まずは家族で、今の家で足りないものを1人1つずつ書き出してみてください。その紙がそのまま5坪の使い道になり、複数社に渡す要望の欄の中身になります。
- 35坪は約115.7㎡で全国の注文住宅の平均とほぼ同じ広さ
- 注文住宅の平均建設費は1年で327.7万円上がった
- 30坪との差の5坪は約10畳で書斎や土間やパントリーに配れる
- 土間は仕上げと床下の断熱の切り替えで金額が変わる
- 一般の新築住宅の固定資産税の減額は床面積120㎡までの部分が対象
- コの字は長方形より外周が約17m長くなる
- 建ぺい率40%なら35坪の平屋に約87.5坪の敷地が要る
- 4LDKにするかは4部屋目を毎日使う人がいるかで決める
- 5坪の使い道を要望の欄に書いてから複数社の提案を並べる
間取りプラン・資金計画書・土地情報の3点が無料で届くので、5坪の使い道を決めた条件のまま複数社の提案を並べられます。
【PR】タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)
届いたプランを、家族で広げる時間をつくる
平屋の家づくりでいちばん心がはずむのは、自分たちの暮らしが図面の上に描かれた瞬間です。
子ども部屋の場所、洗濯物の通り道。紙の上で話すと、家族それぞれの「こうしたい」が自然に出てきます。
その材料は、今日のうちに頼んでおけます。
費用はかかりません。依頼する会社は自分で選べます。

