*当ページには広告が含まれています。

平屋の資金計画を土地込みで組む|配分を先に決める順番

*当ページには広告が含まれています。

ノブです。築20年台の戸建てに住んでいます。

僕自身は建て替えでしたが、敷地から探している知人の相談に何度も付き合いました。そのたびに感じたのが、建物だけを考えている人が多いということです。

数字を見ると、そのずれの大きさが分かります。住宅金融支援機構の2025年度フラット35利用者調査では、注文住宅の平均所要資金が4,262万円、土地付注文住宅が5,313万円でした。差は1,051万円あります。

この1,051万円が、敷地を含むかどうかの差です。全国の平均なので、都市部ではもっと開きます。

建設物価調査会の建築費指数でも、2026年3月時点の木造住宅は前年同月比でプラス5.9%でした。建物の側の金額も動いています。

だからこそ、敷地と建物の配分を先に決める順番が効いてきます。あとから配分を変えようとすると、たいてい建物のほうが削られます。

この記事は、その配分の決め方の話です。1階建て特有の事情も含めて、順番に書いていきます。

知人の1人は、気に入った敷地を先に押さえました。駅から近くて日当たりも良い、たしかに良い区画でした。ところが建物にかけられる金額が想定より600万円少なくなって、そこから仕様を落としていくことになったんです。

本人は「敷地は動かせないから」と言っていました。その考え方も分かります。ただ、順番の結果としてそうなったことは、知っておいたほうがいいと思いました。

この記事のポイント
  • 敷地と建物の配分を先に決めてから探し始める
  • 1階建ては同じ延床でも広い敷地が必要になる
  • 支払いは敷地と建物で2回に分かれて動く
  • 引き渡しより前の支払いにはつなぎの融資が要る
  • 敷地を探す期間も計画の中に入れておく

土地情報と間取りプランを一緒に取り寄せられます。

【PR】タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)

平屋のプランを、読みながら手元に置いておく

この記事の数字は、あなたの家族の人数と予算に当てはめたときに、はじめて自分のものになります。

タウンライフ家づくりの平屋住宅特集なら、希望の広さと予算を入れるだけで、複数の住宅会社から平屋の間取りと見積もりが無料で届きます。

平屋の間取りと見積もりを無料で取り寄せる

入力はスマホで約3分。依頼する会社は自分で選べます。

平屋の資金計画を土地込みで組むときの順番

この章のポイント
  • 総額の枠を先に決めてから2つに割り振っていく
  • 気に入った区画から入ると建物のほうが削られる
  • 全国の平均では敷地の有無で1,000万円ほど違う
  • 紙1枚に4つの数字を書くところから準備を始める

敷地から探す場合、決めることが2つに増えます。どこに買うかと、何を建てるか。この2つは同時に決まらないので、どちらかが先になります。

知人を見ていて分かったのは、先に決めたほうが勝つということでした。敷地を先に決めれば、建物が残りで決まります。建物を先に決めれば、敷地が残りで決まります。どちらが正しいという話ではありません。ただ、無自覚に順番が決まってしまうのは避けたいところです。

だから、総額の枠を先に置いて、そこから2つに割り振ります。この章では、その割り振り方を書きます。

総額の枠を先に決めてから、2つに割り振っていく

最初にやるのは、総額の枠を出すことです。毎月いくらまでなら払えるかを決めて、そこから借りられる額を出し、自己資金を足します。

この計算は、電卓ひとつでできます。今の家賃を基準にして、そこに管理費や駐車場代を足した額から、税と手入れの積み立てのぶんを引いた数字が目安になります。

持ち家になると、毎年の税と手入れの積み立てが加わるからです。家賃と同額にすると、実質の負担は増えてしまいます。

僕が知人に勧めたのは、家賃より5,000円下げた額を上限にする方法でした。その5,000円が、税と積み立ての枠になります。

枠が出たら、そこから外側の費用を引きます。手続きや保険や引っ越しで、200万円前後を見ておきます。

残った額を、敷地と建物に割り振ります。ここが今回の本題です。

割り振りを先に決めておくと、探すときの条件がはっきりします。

敷地に2,000万円、建物に2,500万円。このように数字を置いてから探し始めます。

置いた数字は、あとで動かしても構いません。動かすときに、意識して動かせることが大事です。

知らないうちに動いているのと、決めて動かすのとでは、結果がまるで違います。

紙に書いておけば、動いたときに気づけます。

気に入った区画から入ると、建物のほうが削られる

敷地を先に見に行くと、たいてい気に入る区画が出てきます。日当たり、駅までの距離、周りの雰囲気。写真では分からない良さが、現地には必ずあります。

そこで気持ちが動くのは自然なことです。ただ、その区画の価格が枠を超えていた場合、どこかで調整することになります。

調整できるのは、建物のほうです。敷地の価格は売主が決めているので、大きくは動きません。

だから、建物の仕様を落とすことになります。断熱を1段落とす、外壁の素材を変える、設備のグレードを下げる。

ここで落とすものが、あとから触れない部分だと問題が残ります。断熱や構造は、住み始めてから替えるのに大きな費用がかかるからです。

知人の場合、断熱の等級を1段落としました。差額は80万円ほどでした。

あとから入れ直す工事を調べたら、200万円を超えると言われたそうです。

建てるときに80万円だったものが、あとからだと200万円になります。この構造を知っていれば、別の調整の仕方を選べたかもしれません。

たとえば、敷地の条件を1つ緩める。駅から徒歩10分を15分にするだけで、価格が数百万円下がることもあります。

どちらを選ぶかは本人の判断です。ただ、選択肢として並べてから決めたいところです。

先に枠を決めておけば、その並べ方ができます。

全国の平均では、敷地の有無で1,000万円ほど違う

数字で見ておくと、規模の感覚がつかめます。住宅金融支援機構の調査では、注文住宅の平均所要資金が4,262万円、土地付注文住宅が5,313万円でした。

差は1,051万円です。これが全国の平均としての、敷地を含むかどうかの差になります。

もちろん、地域によってまったく違います。都市部なら敷地だけで数千万円ということもありますし、地方なら数百万円で収まることもあります。

だから、自分の地域の相場を調べます。不動産の情報サイトで、希望する地域の売地の価格を10件ほど見れば、おおよその帯が分かります。

坪あたりの単価に直すと、比べやすくなります。価格を面積で割るだけです。

僕が知人と一緒に調べたときは、同じ市内でも坪18万円から坪35万円まで開いていました。

駅からの距離と、区画の広さで差がついていました。

坪20万円の地域で70坪なら1,400万円、坪30万円なら2,100万円です。700万円の差になります。

この差を知ってから枠を割り振ると、現実的な配分になります。

相場を知らないまま割り振ると、探し始めてから配分をやり直すことになります。

調べるのに1時間もかかりません。

紙1枚に4つの数字を書くところから、準備を始める

準備は、紙1枚で足ります。書くのは4つの数字だけです。

今の家賃、毎月払える上限、手元に残しておきたい現金、今ある貯蓄。この4つが決まれば、あとは計算するだけになります。

今の家賃は通帳を見れば分かります。払える上限は、家賃を基準にして少し下げた額です。

手元に残す現金は、生活費の半年分を目安にします。月の支出が30万円なら180万円です。

これは家を建てるかどうかに関係なく、持っておきたい額です。病気やけが、勤め先の状況の変化。何が起きるか分かりません。

貯蓄からこの残す分を引いた額が、自己資金として使える金額になります。

4つの数字が並んだら、そこから総額の枠が出ます。

枠から外側の費用を引いて、残りを敷地と建物に割り振る。ここまでが準備です。

紙に書くのに10分もかかりませんでした。

この10分が、その後の判断を全部支えてくれます。

家族にも同じ紙を見せておくと、話が揃います。

敷地と建物の配分を先に決めておく

この章のポイント
  • 配分の比率に決まった正解があるわけではない
  • 敷地に寄せると立地が良くなり建物が薄くなる
  • 建物に寄せると住み心地が上がり通勤が長くなる
  • どちらを優先するかは暮らし方の希望で決まる
  • 決めた配分は紙に書いて家族と共有しておく

配分をどう決めるか。ここに正解はありません。暮らし方の希望で変わるからです。

知人と話していて印象に残ったのは、夫婦で意見が違ったことでした。奥さんは通勤時間を短くしたい、ご主人は広い家に住みたい。同じ総額でも、目指す形が違っていたんです。

この違いは、配分を紙に書くまで表に出ませんでした。書いたことで議論が始まって、そこから2人の答えが出ました。この章では、その決め方を整理します。

配分の比率に、決まった正解があるわけではない

敷地と建物を何対何にするか。この比率に、決まった正解はありません。

地域によっても変わります。都市部なら敷地の比率が高くなりますし、地方なら建物の比率が高くなります。

だから、他の人の比率を真似しても意味がありません。自分の地域と自分の希望で決めます。

目安としては、地方なら敷地3割から4割、都市部なら5割を超えることもあります。

この数字も、あくまで参考です。自分の希望する地域の相場を見て、そこから逆算するほうが確実でした。

比率で考えるより、金額で考えるほうが実用的です。敷地にいくら、建物にいくらと決めます。

金額で決めておくと、探すときの条件が具体的になります。

不動産会社に「2,000万円まででこの条件」と伝えれば、その範囲の情報が出てきます。

伝えないと、幅広い情報が届いて選べなくなります。

枠を伝えることは、探す時間を短くする作業でもありました。

知人は最初、枠を伝えていませんでした。

その結果、届く情報の半分は予算の外でした。

敷地に寄せると立地が良くなり、建物が薄くなる

敷地に多く配分すると、条件の良い区画が選べます。駅から近い、日当たりが良い、周りの環境が良い。

これらは、あとから変えられない条件です。だから、ここに寄せる考え方には理由があります。

ただ、そのぶん建物にかけられる金額は減ります。減った分は、仕様や広さで調整することになります。

広さを減らすなら、暮らし方を見直す必要があります。1階建ては上に伸ばせないので、面積を減らすと部屋の数が直接減ります。

仕様を落とすなら、どこを落とすかが問題になります。あとから触れる部分なら、住み始めてから足せます。

照明、カーテン、外構、収納の棚。このあたりは後回しにできます。

逆に、断熱や構造や配管は、あとから替えるのに大きな費用がかかります。

だから、敷地に寄せるなら、落とすのはあとから足せる部分に限ります。

この線引きを紙に書いておくと、判断がぶれません。

左に触れない部分、右に触れる部分と書いて、右から削ります。

単純な表ですが、この表があると迷いませんでした。

建物に寄せると住み心地が上がり、通勤が長くなる

逆に、建物に多く配分する考え方もあります。

断熱を上げる、広さを取る、設備を良くする。住み心地は、そのまま毎日の暮らしに効きます。

1階建ては外に接する面が広いので、断熱の仕様が体感に出やすい形をしています。屋根と床の面積が延床とほぼ同じになるからです。

そこにお金をかけると、冬の朝の感じがまるで変わります。

そのぶん、敷地は条件を緩めることになります。駅から遠くなる、面積が小さくなる、周辺の環境が変わる。

通勤の時間が10分延びると、往復で20分、年間で80時間ほどになります。

この時間をどう評価するかは、人によって違います。

在宅で働く日が多いなら、通勤の時間はそれほど重くありません。

毎日通うなら、10分の差は大きく効いてきます。

だから、働き方も含めて考えます。

知人の夫婦は、この点で意見が分かれていました。

話し合った結果、真ん中で折り合いをつけました。

どちらを優先するかは、暮らし方の希望で決まる

結局のところ、正解は暮らし方の中にあります。

1日のうち、家にいる時間が長いのか短いのか。休日をどこで過ごすのか。この2つを書き出します。

家にいる時間が長いなら、建物に寄せる意味が大きくなります。

外に出ている時間が長いなら、立地に寄せる意味が大きくなります。

配分の決め方は、金額の話ではなく暮らし方の話でした。

僕が知人に勧めたのは、1週間の過ごし方を紙に書く方法でした。

平日の朝から夜まで、休日の朝から夜まで。どこで何をしているかを書き出します。

書いてみると、思っていたより家にいる時間が長いことに気づいたそうです。

その結果、建物のほうに寄せる判断になりました。

数字だけで決めようとすると、この視点が抜けます。

暮らし方から入って、金額で確かめる。この順番が納得できる形でした。

書き出す作業は、夫婦で別々にやると差が見えます。

同じ生活をしていても、感じ方は違うからです。

知人の夫婦も、書き出した紙を突き合わせてはじめて、お互いの優先順位を知ったそうです。

決めた配分は、紙に書いて家族と共有しておく

配分が決まったら、紙に書いて共有します。

敷地にいくら、建物にいくら。この2つの数字を大きく書くだけです。

この紙があると、区画を見に行ったときの判断が早くなります。

枠を超えている区画は、その場で候補から外せます。

迷う時間が減るのが、いちばん大きい効果でした。

それから、不動産会社に渡すこともできます。

枠が明確だと、その範囲の情報だけが届きます。

知人は最初、枠を伝えていませんでした。だから届く情報の半分は予算の外でした。

伝えるようになってから、見に行く数が減って質が上がったそうです。

紙は冷蔵庫に貼っておくと、家族全員が見られます。

数字が目に見えるところにあると、判断がぶれません。

頭の中に置いておくと、良い区画を見たときに揺れます。

1階建ては必要な敷地の広さが変わる

この章のポイント
  • 延床を全部1階に置くので地面を広く覆うことになる
  • 建ぺい率の上限が置ける建物の大きさを決めてしまう
  • 駐車場と隣地との距離も敷地の広さに効いてくる
  • 広い区画は数が少ないので探す範囲を広げる

ここが2階建てとの大きな違いです。同じ延床でも、必要な敷地の広さが変わります。

知人は最初、40坪台の区画を見ていました。2階建てなら十分な広さです。ところが1階建てで30坪を建てたいと伝えたら、不動産会社の方から「この広さでは難しいです」と言われたそうです。

そこで探す条件を変えることになりました。この章では、その理由を整理します。

延床を全部1階に置くので、地面を広く覆うことになる

延床30坪の2階建てなら、1階は15坪です。地面を覆うのは15坪ぶんで済みます。

ところが延床30坪の1階建ては、地面を30坪覆います。単純に2倍です。

そこに玄関のポーチや軒の出も加わります。

さらに、駐車場と庭と隣地との距離が必要になります。

だから、敷地は60坪から80坪あるとゆとりが出ます。

2階建てなら、40坪台の敷地でも同じ延床が置けます。

この差は、敷地の価格にそのまま効いてきます。

坪単価20万円の地域なら、20坪の差で400万円になります。

坪単価30万円なら、600万円です。

この金額は、建物の仕様をかなり動かせる規模です。

だから、1階建てを選ぶ場合は敷地の予算も見直します。

2階建ての前提で組んだ枠は、そのままでは使えません。

それから、平屋は駐車場を建物の横に取ることが多くなります。

2階建てのように建物の前に停めるだけでは、動線が長くなることがあるからです。

この配置の違いも、必要な敷地の広さに効いてきました。

建ぺい率の上限が、置ける建物の大きさを決めてしまう

敷地の広さがあっても、置ける建物には上限があります。建ぺい率という割合で決まっていて、地域ごとに違います。

建ぺい率50%の60坪の敷地なら、地面を覆えるのは30坪までです。

1階建ては全部の床が1階なので、この数字がそのまま延床の上限になります。

建ぺい率40%なら、30坪を建てるのに75坪の敷地が要ります。

この計算を先にしておくと、探すときの条件がはっきりします。

不動産会社の方に「この区画の建ぺい率と容積率はいくつですか?」と最初に聞くだけです。

数字が合わない区画は、その時点で候補から外せます。

知人は候補地3つの建ぺい率を聞いて、1つを外しました。40%だったので、希望の広さには足りませんでした。

見に行く前に分かったので、時間の節約になりました。

電話1本で確かめられます。

それから、角地だと建ぺい率が緩和される地域もあります。

そこも聞いておくと、選べる区画が増えることがあります。

駐車場と隣地との距離も、敷地の広さに効いてくる

建物だけを置ければいいわけではありません。

車を停める場所が要ります。1台なら3メートル×5メートルほど、2台なら倍の面積です。

それから、隣の敷地との間に距離を取ります。地域の決まりや、工事のしやすさで必要になります。

建物の周りを人が通れる幅を確保しておくと、あとの手入れが楽になります。

外壁の塗り替えや、屋根の点検のときに足場を組むからです。

この幅がないと、隣の敷地を借りることになります。

1階建ては建物が地面を広く覆うので、この余白を取りにくくなります。

だから、敷地の広さには余裕を見ておきます。

知人が最終的に選んだのは、72坪の区画でした。

建物30坪、駐車場2台、周りに1メートルの余白。これで収まりました。

図面に落としてみると、余裕はほとんどありませんでした。

数字だけでなく、図面に落として確かめるのが確実です。

広い区画は数が少ないので、探す範囲を広げる

60坪を超える区画は、地域によっては数が限られます。

特に、開発された分譲地では40坪台に区切られていることが多くなります。

だから、広い区画を探すには範囲を広げる必要があります。

1駅ぶん外に出るだけで、選べる区画がかなり増えることがあります。

知人が見ていた地域では、60坪以上の区画が3件しかありませんでした。

そこで探す範囲を1駅ぶん広げたら、条件に合う区画が12件に増えました。

選べる数が増えると、価格の比較もできるようになります。

3件しかないと、その中から選ぶしかありません。

12件あれば、条件と価格を並べて選べます。

範囲を動かすことも、選択肢のひとつでした。

それから、2区画を合わせて売っている場合もあります。

不動産会社に「隣も一緒に買えますか?」と聞くと、対応してくれることがあります。

敷地と建物の両方の目安は、条件を伝えれば無料で試算してもらえます。

【PR】タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)

届くのは、わが家のために描かれた平屋の計画書

住宅展示場でもらうカタログは、誰にでも同じ1冊です。平屋住宅特集で届くのは、あなたの希望から作られた、あなたの家のための資料です。

無料で届くもの

  • 間取りプラン(家族の人数と暮らし方に合わせた平屋の図面)
  • 資金計画書(建物の本体だけでなく、諸費用まで含めた総額の目安)
  • 土地の提案(まだ土地が決まっていない場合)

同じ条件で複数の会社から届くので、並べたとたんに各社の得意なところが見えてきます。

提携している住宅会社は1,280社以上です(タウンライフ家づくり公式サイト、2026年9月現在・同社調べ)。

平屋のプランを無料で請求する

木のテーブルに置かれた、小さな白い家の模型と、家の鍵がひとつ

支払う時期が2回に分かれて動く

この章のポイント
  • 敷地の代金は建物より先に支払う場面が出てくる
  • 手付金は契約の場で現金が必要になることがある
  • 建物の代金は工事の進み方に合わせて分かれる
  • いつ何を払うかを工程表の下に書き込んでおく

敷地から探す場合、支払いの回数が増えます。ここが建て替えとの大きな違いでした。

知人は契約から引き渡しまでに、7回の支払いがありました。敷地の手付金、敷地の残代金、建物の契約金、着工金、上棟金、最終金、そして諸費用。回数が多いので、資金の動きを表にしないと追えなくなります。

金額より、時期のほうが問題になります。この章では、その並べ方を書きます。

敷地の代金は、建物より先に支払う場面が出てくる

敷地の売買は、建物の工事より先に進みます。

契約を結んで、そこから1か月ほどで残代金を払って引き渡しを受ける形が一般的です。

ところが、建物の借入は建物ができてから実行されることが多くなります。

つまり、敷地の代金を払う時点では、まだ借入のお金が手元にありません。

この時間差を埋める必要があります。

方法は2つあります。自己資金で払うか、つなぎの融資を使うかです。

自己資金で払える金額なら、そのほうが手数料がかからずに済みます。

払えない場合は、つなぎの融資を検討することになります。

知人は敷地の代金を全額自己資金でまかなえませんでした。

だから、つなぎの融資を使いました。

その手数料と利息で、40万円ほどかかったそうです。

この40万円も、計画に入れておく必要があります。

手付金は、契約の場で現金が必要になることがある

敷地の契約のとき、手付金を払います。

金額は売買代金の5%から10%が一般的です。2,000万円の敷地なら100万円から200万円になります。

この手付金は、契約の場で払うことがあります。

振り込みで済む場合もありますが、当日に用意しておく必要があります。

だから、契約の日が決まったら、その前に口座から引き出しておきます。

金額が大きいので、当日に窓口へ行くと時間がかかります。

知人は前日に引き出しておいて、正解だったと言っていました。

それから、手付金は最終的に代金に充当されます。

だから、余分に払うわけではありません。

ただ、その時点で現金が要るという点が重要です。

手元に残す現金を計算するときに、この分を忘れないようにします。

「手付金はいつ、いくら必要になりますか?」と先に聞いておきます。

建物の代金は、工事の進み方に合わせて分かれる

建物のほうも、一度には払いません。

契約のとき、着工のとき、上棟のとき、引き渡しのとき。4回に分かれることが多くなります。

比率は会社によって違いますが、契約時に1割、着工時に3割、上棟時に3割、引き渡し時に3割といった形が見かけられます。

この比率は、契約の前に確かめます。

最初のほうに多く払う形だと、そのぶん自己資金が早く必要になります。

逆に、引き渡し時に多く払う形なら、借入の実行に間に合います。

だから、比率が資金繰りを決めます。

知人が比べた3社では、着工時の比率が1割の会社と3割の会社がありました。

この差は、200万円以上の現金の差になりました。

金額そのものは同じでも、いつ払うかで負担が変わります。

ここも比較の材料に入れておきます。

「支払いの時期と比率を教えてください」と聞くだけです。

いつ何を払うかを、工程表に書き込んでおく

支払いの回数が7回にもなると、記憶では追えません。

だから、工程表に書き込みます。

会社からもらう工程表の下に、支払いの日と金額を書き足すだけです。

そうすると、いつ現金が必要かが一目で分かります。

その月だけ、他の支出を抑えるという調整もできます。

知人はこの表を作って、資金の動きを追っていました。

1回だけ、月をまたぐ調整が必要になったそうです。

表があったので、2か月前に気づいて対応できました。

表がなければ、その月に慌てていたはずです。

作るのに30分もかかりません。

横に月、縦に項目を書くだけの単純な表です。

金融機関との相談のときにも、この表が役に立ちました。

つなぎの融資を使う場面と費用

この章のポイント
  • 引き渡しより前の支払いを埋めるための仕組みになる
  • 手数料と利息がかかるので総額に組み込んでおく
  • 使わずに済む方法があるかどうかも確かめておく
  • 扱っていない金融機関もあるので先に聞いておく

敷地から探す場合に、必ず出てくる話がこれです。名前は聞いたことがあっても、中身を知らない方は多いと思います。

僕も知人の相談に乗るまで、仕組みを知りませんでした。建て替えだったので、必要がなかったんです。調べてみたら、敷地から探す人にとってはかなり大事な部分でした。

知っていれば、比較の材料が1つ増えます。この章では、その仕組みと費用を整理します。

引き渡しより前の支払いを、埋めるための仕組みになる

住宅の借入は、建物が完成して引き渡しを受けるときに実行されるのが一般的です。

ところが、それより前に敷地の代金や着工金を払う必要があります。

この時間差を埋めるのが、つなぎの融資です。

必要な時期に一時的に借りて、本来の借入が実行されたときにまとめて返します。

期間は数か月から1年ほどです。

その間、利息だけを払う形が一般的です。

元金は、本来の借入が実行されたときに一括で返します。

だから、月々の負担はそれほど大きくありません。

ただ、手数料と利息の合計は無視できない金額になります。

知人の場合、40万円ほどでした。

この40万円を計画に入れておかないと、あとで足りなくなります。

諸費用の項目として、最初から見込んでおきます。

必要になるかどうかは、自己資金の額で決まります。

敷地の代金を全部自己資金で払えるなら、この仕組みは要りません。

だから、まず自己資金でどこまで払えるかを計算します。そこから必要な金額が出ます。

手数料と利息がかかるので、総額に組み込んでおく

費用の内訳は、事務手数料と利息と印紙代です。

事務手数料は、金融機関によって10万円前後という水準が見かけられます。

利息は、借りた金額と期間で決まります。

2,000万円を6か月借りて、金利が年2%なら20万円ほどです。

期間が延びれば、そのぶん増えます。

だから、工期が延びると費用も増える構造になっています。

工期の話が、資金の話にもつながってきます。

知人は工期6か月の予定で組んで、実際は7か月かかりました。

その1か月ぶんの利息が、想定より増えました。

金額としては数万円でしたが、こういう積み重ねがあります。

だから、少し多めに見込んでおきます。

読めない金額は、多めに見ておくのが安全でした。

費用の目安は、相談の段階で試算してもらえます。

借りる金額と期間を伝えれば、その場で計算してくれます。

3行に同じ条件で試算を頼むと、差が見えました。

使わずに済む方法があるかどうかも、確かめておく

つなぎの融資を使わない方法もあります。

ひとつは、自己資金で敷地の代金をまかなう方法です。

手元の現金で足りるなら、手数料も利息もかかりません。

もうひとつは、敷地の分だけ先に借入を実行してもらう方法です。

金融機関によっては、分割で実行してくれることがあります。

この場合、つなぎの融資は不要になります。

ただし、扱っていない金融機関もあります。

だから、相談の段階で聞いておきます。

「分割での実行はできますか?」と聞くだけです。

できるなら、その方法を選びます。

知人が相談した3行のうち、1行は分割実行に対応していました。

その1行を選んだので、費用が抑えられました。

聞かなければ、分からないままでした。

それから、親族から一時的に借りる方法もあります。

その場合は、贈与とみなされないように書面を残します。

金額や返す時期を書いた紙を作っておくだけです。税務の扱いは、専門家に確かめておくと安心でした。

扱っていない金融機関もあるので、先に聞いておく

つなぎの融資は、すべての金融機関が扱っているわけではありません。

だから、借入先を選ぶときの条件のひとつになります。

金利が低くても、つなぎに対応していなければ使えません。

逆に、金利が少し高くても、分割実行に対応していれば総額では安くなることがあります。

だから、金利だけで選ばずに、この条件も一緒に見ます。

相談に行くときは、敷地から探していることを最初に伝えます。

そうすれば、その前提で説明してもらえます。

伝えないと、建物だけの話で進んでしまいます。

知人は3行に相談して、条件を比べました。

金利の差は0.3%でしたが、つなぎの費用まで含めると順位が入れ替わりました。

総額で比べないと、判断を間違えます。

比べるときは、30年の合計で並べます。

探す期間も計画に入れておく

この章のポイント
  • 条件に合う区画が出てくるまでに時間がかかる
  • 良い区画は情報が出てから決まるまでが早い
  • 先に会社を決めておくと判断が早くなってくる
  • 探して待つ期間の家賃も総額の中に入れておく

敷地から探す場合、いちばん読めないのが期間です。建物だけなら工期が読めますが、探す期間は相手次第だからです。

知人は1年半かかりました。最初は3か月くらいで見つかるだろうと思っていたそうです。条件を絞りすぎていたのと、良い区画が出たときに判断できなかったのが理由でした。

期間が延びると、その間の家賃も積み上がります。この章では、その備え方を書きます。

条件に合う区画が出てくるまでに、時間がかかる

希望の条件をすべて満たす区画は、そう多くありません。

広さ、価格、駅からの距離、日当たり、建ぺい率。この5つを全部満たす区画は限られます。

1階建てを建てるなら、広さの条件が厳しくなります。

60坪以上という条件を付けた時点で、候補はかなり減ります。

だから、条件に優先順位を付けます。

絶対に譲れない条件を2つまでに絞って、あとは幅を持たせます。

知人の場合、譲れないのは広さと建ぺい率でした。

駅からの距離は、10分を15分まで広げました。

それだけで、候補が3件から12件に増えました。

条件を1つ緩めるだけで、選べる数が変わります。

全部を満たそうとすると、いつまでも見つかりません。

優先順位を付ける作業が、探す期間を短くしました。

それから、探し始める時期も関係します。

年度の変わり目には、動きが出やすいと聞きました。

転勤や進学で手放す人が出るからです。時期によって出てくる数が変わることも、頭に入れておきます。

良い区画は、情報が出てから決まるまでが早い

条件の良い区画は、すぐに決まります。

情報が出てから1週間で申し込みが入ることも珍しくありません。

だから、迷っている間に他の人が決めてしまいます。

知人はこれを2回経験しました。

見に行って良いと思ったけれど、家族と相談してから決めようとして、その間に決まってしまったんです。

だから、判断の基準を先に決めておきます。

広さ、価格、建ぺい率。この3つが条件を満たしていれば申し込む、と決めておきます。

その場で判断できる状態を作っておくわけです。

家族とも、事前に合意しておきます。

「この条件を満たしていたら、その場で申し込むよ」と伝えておくだけです。

3回目の区画で、知人はその場で申し込みました。

準備ができていたから、動けたそうです。

申し込みは、契約とは違います。

申し込んだあとに調べて、条件が合わなければ取り下げることもできます。

もちろん、軽い気持ちで申し込むのは避けます。ただ、迷って逃すよりは前に進めました。

先に会社を決めておくと、判断が早くなってくる

建てる会社を先に決めておく方法もあります。

そうすると、区画を見つけたときにすぐ相談できます。

その区画に希望の建物が入るかどうかを、その場で判断してもらえます。

1階建ては敷地の形の影響を受けやすいので、この確認が大事です。

細長い区画だと、30坪を1階に置けないことがあります。

知人は会社を先に決めていたので、区画を見つけたその日に図面を重ねてもらえました。

入ると分かってから申し込んだので、安心して決められました。

逆に、会社が決まっていないと、この確認ができません。

買ってから入らないと分かると、取り返しがつきません。

だから、敷地から探す場合こそ、会社を先に決めておく価値があります。

会社によっては、敷地探しも一緒に手伝ってくれます。

その場合、条件に合う情報を回してもらえることもあります。

待つ期間の家賃も、総額の中に入れておく

探している間も、今の住まいの家賃は出ていきます。

1年半かかれば、家賃18か月ぶんです。月8万円なら144万円になります。

この金額は、建物の仕様をひとつ上げられる規模です。

だから、探す期間は短いほど有利になります。

ただ、焦って条件の合わない区画を買うのは避けたいところです。

そこで、期限を決めておく方法があります。

1年で見つからなければ、条件を見直す。このように決めておきます。

期限があると、条件を緩める判断ができます。

期限がないと、いつまでも同じ条件で探し続けることになります。

知人は1年たった時点で、駅からの距離の条件を緩めました。

そこから半年で見つかりました。

もっと早く緩めていれば、もっと早く見つかったかもしれません。

仕様は最後に調整する

この章のポイント
  • あとから触れる部分と触れない部分を先に分けておく
  • 削る順番を決めておくと迷わずに判断できる
  • 使える制度を計算に入れると枠が少し広がる
  • 30年で並べると建てるときの差が逆転する

敷地が決まると、建物にかけられる金額が確定します。そこから仕様を調整することになります。

この調整の順番を間違えると、住み始めてから取り返せなくなります。知人が断熱を落としたのも、順番を決めていなかったからでした。

先に線を引いておけば、迷わずに判断できます。この章では、その線の引き方を書きます。

あとから触れる部分と触れない部分を、先に分けておく

建物には、あとから触れる部分と触れない部分があります。

触れないのは、構造材、断熱材、配管、配線、防水。全部が仕上げの内側に入ります。

これらを替えるには、まず壁や床を壊す必要があります。壊して、直して、また仕上げる。

だから、材料費より工事費のほうが高くなります。

建てるときなら、材料の差額だけで済みます。

知人の断熱の例では、建てるときの差額が80万円、あとから入れ直すと200万円を超えました。

この構造を知っていれば、削る場所が変わったはずです。

あとから足せるのは、照明、カーテン、エアコン、収納の棚、外構、物干し。

これらは住み始めてから少しずつ足せます。

だから、予算が足りないときはこちらから削ります。

紙を左右に分けて書いておくと、判断がぶれません。

単純な表ですが、この表があると迷いませんでした。

削る順番を決めておくと、迷わずに判断できる

削る順番は、3段階で考えます。

まず、あとから足せるものを後回しにします。外構、照明、カーテン。

次に、面積を見直します。1坪減らすと、総額で90万円ほど動きます。

最後に、あとから触れない部分を検討します。ここは、できれば触りたくない部分です。

この順番で削っていけば、住み始めてからの後戻りが減ります。

知人は最初、いきなり3段階目に手を付けてしまいました。

断熱の等級を落とすのがいちばん簡単に見えたからです。

実際、金額としては大きく動きます。

ただ、動く金額が大きい部分ほど、あとで効いてきます。

だから、順番を守ります。

順番を紙に書いて、家族と共有しておくといいです。

その場の判断で決めると、感情が入ります。

順番を決めておくと、担当の方にも伝えられます。

予算が超えたときに、どこから提案してもらうかが決まります。

伝えておけば、こちらの意図に沿った調整案が出てきました。

使える制度を計算に入れると、枠が少し広がる

2026年度は、みらいエコ住宅2026事業という制度が動いています。

国土交通省、経済産業省、環境省の3省が連携する住宅省エネ2026キャンペーンの一部です。

性能の等級によって、1戸あたりの金額が3段階に分かれています。

詳しくはみらいエコ住宅2026事業の公式サイトで確認できます。

戻ってくる額が分かっていれば、その分だけ枠が広がったのと同じになります。

ただし、受け取れなかった場合でも成立する計画にしておきます。

予算の枠が埋まれば、条件を満たしていても受け取れなくなるからです。

受け取れなくても成立する形を先に作って、受け取れたら繰り上げに回す。

この順番なら、どちらに転んでも困りません。

それから、自治体が独自に用意している枠もあります。

市区町村の窓口に電話すれば、教えてもらえます。

移住や子育てを条件にした枠は、金額が大きいこともあります。

30年で並べると、建てるときの差が逆転する

仕様を決めるときは、30年で考えます。

建てるときに80万円安かった家が、30年後には高くなっていることがあります。

断熱を落とすと、毎月の光熱費が上がるからです。

1階建ては外に接する面が広いので、この影響が大きく出ます。

年に3万円違えば、30年で90万円です。

建てるときの差額が80万円なら、30年で逆転します。

この計算をしてから決めれば、納得できます。

住宅金融支援機構のフラット35利用者調査のような統計も横に置いておくと、全国の水準と比べられます。

表を作るのに2時間かかりましたが、その2時間で迷いが消えました。

表計算ソフトで作れば、数字を入れ替えるだけで比べられます。

仕様を上げた場合と、そのままの場合。2列作って並べます。

知人にもこの表を勧めましたが、作ったのは断熱を落としたあとでした。

まとめ:配分を先に決めると迷わない

敷地から探す場合、決めることが2つに増えます。どこに買うかと、何を建てるか。先に決めたほうが優先されて、あとから決めるほうが残りで決まります。だから、総額の枠を先に置いて、敷地にいくら建物にいくらと割り振っておきます。そのうえで、1階建てには広い敷地が必要になることを計算に入れる。延床30坪なら、敷地は60坪から80坪あるとゆとりが出ます。

知人は駅から近い区画を先に押さえて、そこから建物の仕様を落としていきました。断熱の等級を1段落として、差額は80万円。あとから入れ直す工事を調べたら、200万円を超えると言われたそうです。本人は「敷地は動かせないから」と言っていました。その考え方も分かります。ただ、順番の結果としてそうなったことを知っていれば、駅から徒歩10分を15分にするという選択肢も並べられたはずなんですよね。

まずは紙1枚に、総額の枠と敷地の金額と建物の金額の3つを書いてみてください。書いた瞬間から、探し方が変わります。

この記事のまとめ
  • 総額の枠を先に置いてから敷地と建物に割り振る
  • 全国の平均では敷地の有無で1,051万円の差がある
  • 1階建ては延床30坪なら敷地60坪から80坪が目安
  • 建ぺい率50%なら60坪の敷地で30坪が上限になる
  • 支払いは敷地と建物で分かれて回数が増える
  • 引き渡しより前の支払いにはつなぎの融資が要る
  • 分割で実行できる金融機関なら費用を抑えられる
  • 探す期間の家賃も総額の中に入れておく
  • 削る順番はあとから足せるものを先にする
  • 30年で並べると建てるときの差が逆転する

家づくりを考える人の多くは、まだ敷地が決まっていません。土地情報と間取りプランを一緒に取り寄せられます。

【PR】タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)

届いたプランを、家族で広げる時間をつくる

平屋の家づくりでいちばん心がはずむのは、自分たちの暮らしが図面の上に描かれた瞬間です。

子ども部屋の場所、洗濯物の通り道。紙の上で話すと、家族それぞれの「こうしたい」が自然に出てきます。

その材料は、今日のうちに頼んでおけます。

平屋の間取りを無料でもらう

費用はかかりません。依頼する会社は自分で選べます。

おすすめの記事