
ノブです。築20年台の戸建てに住んでいます。
実家の話です。
父が「そろそろ建て替えかな」と言い出したのが去年の春でした。築32年の木造で、水回りはまだ一度も手を入れていません。
僕は最初、リフォームのほうが安いに決まっていると思っていました。
ところが、見積もりを取って並べてみたら、そう単純ではなかったんです。
リフォームの見積もりが1,850万円で、建て替えが2,480万円。差は630万円ありました。ただ、リフォームのほうには基礎の補強も、断熱の入れ替えも入っていません。そこまで入れると1,850万円が2,300万円台まで伸びる、という話になったんです。
差が、150万円まで縮みました。
数字の話をします。
国土交通省の建設工事費デフレーターでは、木造住宅の建築費が前年同月比で5.9%上がっています(2026年3月時点)。工事費が上がっている局面では、範囲が広い工事ほど影響も大きく出ます。
だから、比べる順番が大事でした。
坪単価から入ると、まず間違えます。
比べるのは坪単価ではなく、家に住めるようになるまでの総額です。
この記事は、その総額の並べ方の話です。何を足し忘れると逆転が起きるのかを、5つの項目に分けて書きました。
- 比べるのは坪単価ではなく住めるまでの総額
- 解体と仮住まいを入れ忘れると逆転する
- 基礎と断熱に触るかどうかで額が動く
- ローンの種類と期間がまったく違う
- 税金と補助の扱いも分かれてくる
同じ家でも、会社によって出してくる方向が変わります。まず両方の案を書面でもらう方法があります。
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この記事の数字は、あなたの家族の人数と予算に当てはめたときに、はじめて自分のものになります。
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建て替えとリフォームはどっちが得か
- 坪単価から入ると単位が違うので比べられない
- 住めるようになるまでの総額にそろえて並べる
- 同じ家を見た人に両方の案を出してもらいたい
- その場で決めず書面を並べてから判断していく
結論から書くと、金額だけで先に決まることは少なかったです。
条件によって、どちらにも転びます。
この章では、その前提になる比べ方を書きます。
坪単価で比べると、判断を取り違えてしまう
リフォームは坪単価という言い方をしません。
「キッチンの入れ替えで120万円」「外壁の塗り替えで140万円」というように、工事の単位で積み上げていくからです。一方の建て替えは坪単価で示されることが多いので、そもそも並べる単位が違います。
だから、そのままでは比べられません。
やり方は1つです。
どちらも「住めるようになるまでにかかる総額」に直します。
工事費だけでなく、その前後にかかるお金を全部足した数字です。
建て替えなら、解体費、地盤の調査、仮住まいの家賃、引っ越し2回分、登記の費用、それに新しい家具や照明。リフォームなら、養生や廃材の処分、住みながらなら発生しない仮住まい、部分的に必要になる引っ越し。
これを両方そろえます。
そろえると、順位が変わることがありました。
僕の実家の場合も、工事費だけなら630万円あった差が、総額に直すと150万円まで縮んでいます。
この作業に、半日もかかりません。
電卓と紙で足ります。
住めるようになるまでの総額で、そろえて見る
足すものを、先に決めておきます。
決めておかないと、片方だけ多く足してしまうことがあるからです。
僕が使ったのは、この一覧でした。
- 工事の本体費用
- 解体と廃材の処分にかかる費用
- 地盤の調査と、必要なら地盤の改良
- 仮住まいの家賃と、引っ越しの回数ぶんの費用
- 登記や確認申請などの手続きにかかる費用
- 工事のあとに買い足す家具・照明・カーテン
- 借入にかかる手数料と保証料
7項目です。
この7つを、建て替えとリフォームの両方で埋めます。
埋まらない欄があっても構いません。リフォームで住みながら工事するなら、仮住まいの欄は0円で通ります。むしろ、その0円が判断の材料でした。
0円の欄が多いほうが、総額では有利になります。
ただし、それだけでは決まりません。
あと何年住むのかを決めないと、総額の意味が変わります。
20年住むのか、35年住むのか。この前提を置いてから金額を見ると、1年あたりに直せるようになります。
1年あたりに直すと、順位がまた動くことがありました。
建て替えを選んだ場合に、この7項目がそれぞれいくらになるのかは、平屋の建て替え費用を総額で見るのほうに項目ごとの水準をまとめてあります。
同じ家に、両方の案を出してもらうのが早い
いちばん早いのは、両方出してもらうことです。
建て替えを扱う会社にリフォームの案も出してもらうか、逆にリフォームの会社に「建て替えたらいくらか」を聞くか。どちらでも構いません。
同じ家を見た人が出す数字なので、条件がそろいます。
これが大事でした。
相場の記事をいくら読んでも、自分の家の基礎の状態も、柱の傷み具合も分からないからです。数字は、家ごとにしか出ません。
頼み方は簡単です。
「両方の案を出していただけますか?」と言うだけです。
断られることは、あまりありませんでした。むしろ、両方を扱っている会社ほど丁寧に説明してくれることが多かったです。
ただし、どちらか一方しか扱っていない会社もあります。
その場合は、そこで無理に聞きません。
別の会社に、もう一方を聞く形にします。
1回で決めず、書面を並べてから判断する
その場では決めません。
持ち帰って、さきほどの7項目の表に落とし込みます。会社の目の前で電卓を叩いても、他社の数字が手元に無い状態では比べようがないからです。
並べる先は、さきほどの7項目の表です。会社ごとに1列を使って、7つの欄を埋めていくと、抜けている項目がそのまま見えるようになります。
抜けている欄が、あとで増える金額でした。
だから、空欄は必ず聞きます。
「解体費はここに入っていますか?」という聞き方です。
答えが「別途です」なら、その場で概算を聞いておきます。概算でも入っていれば、比べられるようになるからです。
この確認を3社ぶんやります。
3社そろうと、真ん中が見えます。
真ん中が見えると、極端に安い提案にも、極端に高い提案にも気づけました。基準が無いと、1社目の金額がそのまま基準になってしまいます。
それを避けるための3社でした。
現地を見てもらうのは無料の会社が多いので、費用はかかりません。
費用の総額は、いつ逆転するのか
- 解体と仮住まいで300万円前後の差が動いてくる
- 基礎と断熱に触ると一気に近づいていくことになる
- 間取りを大きく変えると差はさらに縮んでいく
- 部分的な工事で足りるなら差は開いたままになる
- 逆転の境目は金額ではなく工事の範囲で決まる
逆転は、必ず起きるわけではありません。
起きる条件があります。
この章では、その条件を書きます。
解体と仮住まいを入れると、差が縮んでくる
建て替えには、必ず解体が付いてきます。
木造30坪ほどの平屋なら、解体費は100万円台から200万円台という水準でした。地域や、道路の広さ、隣家との距離で変わります。重機が入らない場所だと、手作業の割合が増えて上がります。
ここは、必ず別途になっていないかを確かめます。
次に仮住まいです。
工期が6か月なら、家賃6か月ぶんに加えて、敷金と礼金、それに引っ越しが2回。家族の人数にもよりますが、100万円前後は見ておく必要がありました。
この2つで、300万円前後になります。
リフォームの側にも、住みながらできない工事はあります。
ただ、部分的に区切って進められることが多いので、まるごと仮住まいという形にはなりにくいです。この300万円が、最初の逆転の材料になります。
工事費の差が300万円以内なら、その時点で並びます。
僕の実家は630万円差だったので、ここではまだ逆転しませんでした。
解体費は、家の建ち方でも変わります。
隣家との距離が50センチしかない、前面道路が4メートル未満で大型のトラックが入らない、庭に大きな木や石灯籠が残っている。こういう条件が重なると、手作業の割合が増えて、同じ坪数でも数十万円ずつ上がっていきました。
だから、現地を見ずに出た概算はあてになりません。
解体費は必ず現地を見てもらってから出してもらいます。
それと、家財の処分も別料金になることがあります。
「残置物あり」で見積もると数万円から数十万円が乗るので、自分で出せるものは先に出しておいたほうが安く済みました。
仮住まいの費用は、家族の人数と地域でかなり変わります。
単身なら月5万円台で収まることもありますし、4人家族で同じ学区に借りるとなると月12万円を超えることもありました。半年ぶんに直すと、この差だけで40万円以上ひらきます。
だから、実際の家賃で計算します。
相場ではなく、借りられる物件の家賃です。
不動産のサイトで、その学区の3LDKを3件ほど見れば、現実的な数字が出ました。ここを概算のまま置いておくと、総額がずれます。
基礎と断熱に触ると、一気に近づいていく
次が基礎です。
築30年を超えていると、基礎に鉄筋が入っていない家があります。1981年より前の建物だと、その可能性が高くなりました。
この場合、補強が要ります。
補強の方法によって金額は変わりますが、100万円台から数百万円という幅が出ます。
それから断熱です。
壁を開けないと入れ替えられないので、リフォームでやると内装をいったん剥がすことになります。剥がすなら、その先の内装の張り直しまでセットになるので、部屋単位の工事が家まるごとの工事に膨らみました。
ここで、差が一気に縮みます。
僕の実家がそうでした。
基礎の補強と断熱の入れ替えを足したら、1,850万円が2,300万円台になっています。建て替えとの差は、630万円から150万円まで縮みました。
この2つに触るかどうかが、いちばん大きな分かれ目です。
触らない前提なら、リフォームが有利なままでした。
ただし、断熱の入れ替えには外側からやる方法もあります。
外壁を張り替えるタイミングに合わせて外側に断熱材を足す形なら、内装を剥がさずに済むので、住みながらの工事にもできます。外壁の塗り替えや張り替えを予定しているなら、この順番で組み合わせる価値がありました。
やり方が1つではない、ということです。
だから、会社に聞きます。
「内側と外側、どちらの方法がありますか?」と聞くと選択肢が増えます。
金額も工期も変わってきます。
間取りを大きく変えると、差はさらに縮む
壁を抜きたい、という話が出ることがあります。
木造で壁を抜くには、その壁が構造を支えていないことを確かめる必要があります。支えている壁なら、抜いたぶんを梁や柱で受け直すことになるので、そのぶん工事が増えました。
1か所なら、まだ収まります。
3か所、4か所となると、話が変わります。
間取りを大きく変える工事は、リフォームの中でもいちばん金額が動く部分でした。構造に関わるからです。
そして、この工事は建て替えなら「最初からその間取りで建てる」だけの話になります。追加の費用が発生しません。
ここで、順位が入れ替わることがあります。
だから、間取りをどこまで変えたいのかを先に決めます。
決めてから見積もりを頼むと、比べられる数字が返ってきました。「なんとなく広くしたい」だと、会社によって前提がばらばらになります。
紙に間取りを描いて渡すのが、いちばん早いです。
手書きで構いません。
抜けるかどうかは、図面があればある程度は見当がつきます。
筋交いが入っている壁や、耐力壁として計算に使われている壁は抜けません。図面にその印が書き込まれているので、会社に見てもらえばその場で答えが出ることが多かったです。
図面が無い場合は、現地で調べます。
壁を一部だけ開けて中を見る調査です。
費用は数万円という水準ですが、これをやらずに進めると、工事が始まってから「抜けませんでした」となって設計をやり直すことがありました。先に調べておくほうが、結果として早く済みます。
部分的な工事なら、差は開いたままになる
逆のパターンも書いておきます。
水回りだけ、外壁だけ、屋根だけ。こういう部分的な工事で足りるなら、差は開いたままです。
この場合はリフォームが有利でした。
金額の桁が違うからです。
キッチンの入れ替えなら100万円前後、浴室なら100万円台から150万円台という水準に収まります。ここに建て替えを持ってくる理由がありません。
だから、最初に確かめることがあります。
基礎と柱が健全かどうかです。
ここが健全なら、部分的な工事を積み重ねていく道が残ります。傷んでいるなら、部分だけ直しても土台が変わらないので、いずれ同じ話が戻ってきました。
この判断は、素人にはできません。
床下に入って見てもらう必要があります。
床下に入ってもらうのは、点検口からです。
台所や洗面所の床にある四角い蓋を開けて、そこから潜ってもらいます。1時間ほどで、土台の状態も、シロアリの跡があるかどうかも、配管の傷み具合も分かりました。
ここで問題が無ければ、部分的な工事を積み重ねる道が残ります。
10年ごとに1か所ずつ、という進め方もできます。
水回りを今年やって、外壁を5年後、屋根を10年後。こうやって分けると、1回あたりの負担が小さくなるので、資金の準備もしやすくなりました。
まとめてやるか、分けてやるか。ここも判断の軸になります。
水回りの入れ替えだけで足りるなら、その費用の目安はお風呂リフォームの費用のほうが具体的です。
逆転が起きる境目は、工事の範囲で決まる
ここまでを整理します。
逆転の境目は、金額ではなく範囲でした。
基礎に触る。断熱を入れ替える。間取りを大きく変える。この3つのうち2つ以上に当てはまると、リフォームの金額が建て替えに近づいてきます。
1つだけなら、まだリフォームが有利です。
0なら、比べるまでもありません。
だから、順番はこうなります。まず何をやりたいのかを決めて、それが3つのどれに当たるかを数える。数が2つ以上なら、建て替えの見積もりも取って並べる。
やりたいことを決めるのが先で、金額を見るのは後です。
逆にすると、金額に引っ張られます。
安いほうを選んだけれど、やりたかったことができていない。これがいちばん残念な着地でした。
だから、紙に書き出します。
それと、あと何年住むのかも、この判断に効いてきます。
親が80歳で、あと10年住む前提なら、建て替えて35年ローンを組む形は現実的ではありません。逆に、子どもが引き継いで住む前提があるなら、建て替えて長く使うほうが1年あたりでは小さくなることがありました。
だから、誰が何年住むのかを先に決めます。
ここが決まらないと、金額の意味も決まりません。
総額を居住年数で割ると、1年あたりの数字で比べられます。
2,400万円で30年なら、年80万円です。固定資産税や火災保険、それに10年ごとの手入れの費用まで足していくと、この数字はもう少し上がります。
1,900万円で15年なら、年約127万円になります。
それと、途中で方針を変えると費用が増えます。
リフォームで進めていたのに、壁を開けたら土台が傷んでいて建て替えに切り替える。この流れになると、それまでに払った設計料や調査費がそのまま乗ってきました。
だから、床下の調査を先にやります。
順番を守るだけで、この出費は避けられます。
調査に数万円かけておくと、あとの数十万円が動かずに済みました。
ここは、先に払っておく費用です。
築年数と構造で判断が変わる
- 昭和56年6月より前かどうかで扱いが変わってくる
- 床下に入って土台と柱の足元を見てもらいたい
- 雨の跡はいつからあるのかも一緒に書き添える
- 図面が残っていれば調査の時間も短く済んでいく
同じ築30年でも、家によって状態はまるで違います。
雨風の当たり方、床下の湿気、建てたときの施工の丁寧さ、そして途中で手を入れてきたかどうか。この積み重ねで、30年後の状態には大きな幅が出ていました。
見るべき点を、4つに絞りました。
1981年の基準の前か後かで、扱いが変わる
耐震の基準は、1981年6月に大きく変わっています。
それより前に建てられた家は、いまの基準とは違う考え方で設計されています。だから、耐震の補強が前提の話になることが多くなりました。
建築確認を受けた日で見ます。
完成した日ではありません。
この日付は、確認済証や検査済証に書かれています。実家に残っていれば、そこで分かりました。
残っていない場合もあります。
その場合は、市区町村の窓口で建築確認の台帳を調べてもらえることがあります。手数料は数百円という水準でした。
先に調べておくと、話が早く進みます。
会社に聞かれる項目でもあるからです。
「昭和56年6月より前かどうか」だけでも、答えられるようにしておきます。
この1点で、提案の方向が変わることがありました。
それと、自治体によっては耐震の診断を無料で受けられることがあります。
昭和56年5月31日以前に建てられた木造住宅を対象にした制度で、診断そのものが無料、補強の工事にも補助が出るという形が一般的でした。金額の大きい部分なので、これは必ず窓口で確かめます。
電話で10分です。
「耐震診断の補助はありますか?」と聞くだけで、あるかないかが分かります。
床下に入って、土台を見てもらうのが先になる
見た目がきれいでも、床下は別です。
土台や柱の足元が傷んでいると、上に何を積んでも同じ話が戻ってきます。だから、床下の状態を見てもらうのが最初でした。
点検口は、台所や洗面所の床にあることが多くなります。
四角い蓋です。
ここから入って見てもらいます。自分では入りません。狭くて暗いうえに、配管を踏むと壊すことがあるからです。
見てもらうときは、写真を頼みます。
「土台と柱の足元を撮っていただけますか?」の一言で足りました。
写真があると、他社に相談するときも同じ材料を渡せます。だから、必ずもらっておきます。
もらった写真は、日付ごとに残します。
あとで比べられるからです。
見てもらうときに、確かめてほしい点を先に伝えておきます。
土台に腐りがあるか、基礎にひび割れがあるか、シロアリの通った跡があるか、配管から水がもれていないか。この4点を紙に書いて渡すと、それぞれについて答えが返ってくるので、あとで比べやすくなりました。
口頭だと、抜けます。
紙に書いて渡すのが確実でした。
4点それぞれに「あり」「なし」で答えてもらいます。
雨が入った跡があるかどうかも、確かめておく
次に見るのが、雨の跡です。
天井や壁のシミ、押し入れの奥の変色、窓枠の下のふくらみ。こういうものがあると、どこかから水が入っていた可能性があります。
入っていた期間が長いほど、範囲が広がります。
だから、跡は全部撮ります。
小さくても撮ります。
本人が「これは昔からある」と思っているものが、実は進んでいることもありました。判断はこちらでせずに、材料として渡す形にします。
撮るときは、定規を当てると大きさが記録できます。
それと、いつからあるかも書き添えます。
「10年前からある」と「去年から出てきた」では、意味がまるで違うからです。いつからあるのかが、いちばん重要な情報でした。
家族に聞けば分かります。
跡が見つかったら、その真上も確かめます。
1階の天井にシミがあるなら2階の床、2階の天井にあるなら屋根や小屋裏。水は上から下に落ちてくるので、跡のある場所の真上に原因があることが多くなりました。
ただし、横に伝ってくることもあります。
だから、真上に何も無くても原因が無いとは限りません。
ここは専門の方の判断になります。こちらは場所と、いつからあるかを記録して渡すところまでです。
図面が残っているかで、進めやすさが変わる
図面があると、話が早くなります。
どこが構造を支えている壁なのかが分かるので、間取りを変えられる範囲がその場で見えるからです。図面が無いと、現地で1つずつ確かめることになるので、調査に時間がかかりました。
探す場所は、だいたい決まっています。
押し入れの天袋。
それか、仏壇の下の引き出しでした。
建てたときの一式が、封筒にまとめて入っていることが多いです。確認済証、検査済証、図面、それに工事の契約書。この4つがそろっていれば十分でした。
無ければ無いで、進みます。
ただ、探す時間は取ります。
1時間かけて見つかれば、調査の費用が抑えられることもありました。
同じ家でも、会社によって出してくる案が変わります。複数社の書面を並べると、その差が見えます。
【PR】タウンライフ家づくり(平屋住宅特集)
届くのは、わが家のために描かれた平屋の計画書
住宅展示場でもらうカタログは、誰にでも同じ1冊です。平屋住宅特集で届くのは、あなたの希望から作られた、あなたの家のための資料です。
無料で届くもの
- 間取りプラン(家族の人数と暮らし方に合わせた平屋の図面)
- 資金計画書(建物の本体だけでなく、諸費用まで含めた総額の目安)
- 土地の提案(まだ土地が決まっていない場合)
同じ条件で複数の会社から届くので、並べたとたんに各社の得意なところが見えてきます。
提携している住宅会社は1,280社以上です(タウンライフ家づくり公式サイト、2026年9月現在・同社調べ)。
見つかった書類は、コピーを取ってから渡します。
原本を預けたまま返ってこなかった、という話を聞いたことがあるからです。コンビニで1枚10円ほどなので、10枚でも100円で済みます。
それと、写真にも撮っておきます。押し入れの奥から出てきた封筒がそのまま行方不明になることは、実際にありました。
データなら、なくなりません。
原本は渡さず、コピーか写真で渡します。

住みながら工事できるかどうか
- 建て替えなら半年前後の仮住まいが必要になる
- リフォームでも範囲によっては家を空けることになる
- 工期は月ではなく日数で書面に書いてもらう
- 高齢の親が住んでいるなら本人の希望を先に聞く
金額の次に効いてくるのが、生活のほうです。
ここは数字になりにくいのですが、無視できません。半年間よその家に住むことの負担は見積書に載らないのに、判断としては金額と同じくらい重く効いてくるからです。
4つに分けて書きます。
建て替えなら、仮住まいは避けられなくなる
建て替えは、いったん家が無くなります。
だから、住む場所が要ります。
賃貸を借りるのがふつうですが、期間が半年前後と短いので、条件に合う物件が見つかりにくいことがありました。定期借家という契約なら短期でも借りやすくなります。
家具も、置き場所が要ります。
全部は持ち込めません。
だから、トランクルームを借りるか、この機会に減らすかになります。建て替えを機に物を減らした、という話はよく聞きました。
費用は、月に1万円台から数万円という水準です。
これも総額に足します。
足し忘れると、あとで効いてきました。
物件を探すときは、不動産会社に事情を先に伝えます。
「建て替えの間の半年だけ借りたい」と言うと、短期でも受けてくれる物件を探してもらえることがありました。何も言わずに一般の物件を探すと、2年契約が前提なので条件が合いません。
それと、探し始める時期です。
着工の3か月前が目安でした。
早すぎると空きが出ておらず、遅すぎると選べなくなります。工期が決まった時点で動き始めると、ちょうどよく収まりました。
リフォームでも、範囲によっては家を空ける
リフォームなら住みながら、とは限りません。
水回りを全部止める工事や、床を全面的に張り替える工事は、住みながらだと生活が回らなくなります。
だから、範囲で決まります。
会社に聞けば、その場で答えが出ます。
「この工事は住みながらできますか?」と聞く形です。答えが「できます」でも、何日か水が使えない期間があることは多いので、そこも一緒に聞いておきました。
期間が分かれば、準備ができます。
実家に何日か泊まる、という選択肢も出てきます。
それに、住みながらの工事は職人の出入りが続きます。朝8時から夕方まで人が家にいる状態が数週間続くので、その負担も見ておく必要がありました。
ここは人によって感じ方が違います。
家族で話しておきます。
水が使えない期間は、事前に日付で聞いておきます。
「9月10日から12日まで」というように、日で答えてもらう形です。その3日間だけ実家に泊まる、銭湯を使う、コインランドリーを使うといった段取りが組めるようになります。
知らないまま当日を迎えると、慌てます。
だから、工程表をもらいます。
工程表に「水が使えない日」を書き込んでもらうと確実です。
工期の長さが、そのまま生活に効いてくる
工期は、建て替えのほうが長くなります。
解体に2週間から1か月、地盤の調査と改良に数日から2週間、そこから基礎、上棟、仕上げと進んで、全体で5か月から8か月という水準でした。
リフォームは範囲によります。
水回りだけなら2週間から1か月。
全面なら3か月から4か月という幅になります。
この差が、仮住まいの家賃に直結しました。半年と3か月では、家賃も倍違うからです。
だから、工期は必ず書面でもらいます。
口頭だと、あとで確かめられません。
着工から引き渡しまでの日数を、月ではなく日で書いてもらいます。
「約半年」ではなく「180日」です。
この精度があると、家賃の計算もできました。
それと、工期が延びたときの扱いも決めておきます。
天候や資材の入荷で延びることは実際にあるので、そのときに仮住まいの家賃を誰が負担するのかを、契約の前に確かめておく形です。書面に書いてあれば、あとで揉めません。
聞き方は1つです。
「工期が延びた場合の家賃はどうなりますか?」
答えを書面でもらいます。口頭の約束は、担当者が変わると残りません。
高齢の親が住んでいるなら、負担も見ておく
実家の話だと、ここがいちばん大きいことがあります。
半年間、住み慣れた場所を離れることの負担です。
金額には出ませんが、判断の材料としては大きいものでした。近所付き合いや、通っている病院との距離も変わるからです。
だから、仮住まいの場所も選びます。
できるだけ近くにします。
同じ学区、同じ町内に空きがあれば、生活の変化を小さくできました。家賃が少し上がっても、こちらを優先する判断はあると思います。
それと、本人の意向を先に聞きます。
子どもだけで決めないほうがいいです。
僕の実家では、父が「動きたくない」と言ったので、そこからリフォーム寄りに検討が進みました。金額より先に、住む人の希望が来ることもあります。
荷物の整理も、思っている以上に時間がかかります。
30年ぶんの物が入っている家だと、片付けだけで数か月ということもありました。工事の日程から逆算して、半年前には始めておくくらいでちょうどよかったです。
本人と一緒にやります。
子どもから見れば不要に見えるものでも、本人にとっては手放せないものがあります。勝手に処分すると、その一件だけが工事のあとまで尾を引くことがありました。
片付けの期間も、工事の計画に入れておきます。
ローンの組み方がまったく違う
- 住宅ローンとリフォームローンは条件が違ってくる
- 借りられる期間の差が毎月の返済額に効いてくる
- 親の名義のままだと組めないことも出てくる
- つなぎ融資が要るかどうかも先に確かめておく
- 金利と手数料と保証料を足した総支払額で比べる
ここは、意外と見落としやすい部分です。
総額が同じでも、借りられる期間と金利と手数料の組み合わせが違えば、毎月の負担も、最終的に払う合計額も変わってきます。工事の内容より先に、ここを確かめておく価値がありました。
5つに分けます。
住宅ローンとリフォームローンは、条件が違う
建て替えなら、住宅ローンが使えます。
建物を担保に入れられるからです。
リフォームの場合は、無担保のリフォームローンになることが多くなります。担保が付かないぶん、金利は住宅ローンより高めに設定されるのが一般的でした。
ただし、例外もあります。
大規模なリフォームなら、住宅ローンを使える商品もあります。金融機関によって扱いが違うので、そこは直接聞くのがいちばん確実でした。
聞き方は決まっています。
「この工事の内容で、住宅ローンは使えますか?」です。
見積書を持っていくと、その場で判断してもらえることが多かったです。工事の内容次第で答えが変わるので、口頭の説明だけでは決まりません。
だから、書面を持って行きます。
1社では決めません。
それと、金融機関によって扱える工事の範囲も違います。
同じ内容の見積書を持って行っても、A行では住宅ローンが使えて、B行では使えないということが起こりました。だから、1行で断られても、そこで終わりにしません。
3行は回ります。
ネット銀行と、地元の信用金庫と、都市銀行。性格が違うところを組み合わせると、条件の幅が見えました。
1行で決めると、その条件が唯一の選択肢に見えてしまいます。
借りられる期間の長さが、そのまま返済額に効く
期間の差が、いちばん効きます。
住宅ローンなら最長35年という商品が多いのに対して、無担保のリフォームローンは10年から15年という設定が一般的でした。
同じ2,000万円でも、返済額がまるで違います。
15年で返すのと、35年で返すのとでは、毎月の負担が倍以上変わることもありました。
だから、総額が同じでも判断が分かれます。
毎月いくらまでなら払えるのか。この線を先に決めておくと、判断が早くなりました。
年収から逆算する方法もあります。
年間の返済額が年収の25%を超えないあたりが、一般的な目安として語られる水準です。
この線を引いてから、両方の返済額を並べます。
総額ではなく、毎月の返済額で並べると判断しやすくなります。
紙に2列書くだけです。
年齢の上限も、期間に効いてきます。
完済時の年齢に上限が設定されているのが一般的で、80歳未満という設定が多くなります。55歳で借りるなら、最長でも25年ということです。35年で計算していると、その前提が崩れました。
だから、年齢から先に逆算します。
80歳から今の年齢を引くだけです。
その年数で組んだときの毎月の返済額を出してもらうと、現実的な数字になりました。35年で計算した数字は、使えないことがあります。
親の名義のままだと、組めないことがある
実家の話だと、ここが引っかかります。
建物や土地の名義が親のままだと、子どもの名義でローンを組めないことがあるからです。
担保に入れる必要があるためです。
方法はいくつかあります。
親子リレーローンという形もありますし、名義を移してから借りる形もあります。ただし名義を移すと贈与税の話が出てくることがあるので、そこは税務署か税理士に確認する範囲でした。
ここは自己判断しません。
金額が大きく動く部分だからです。
国税庁の譲渡所得に関するページにも関連する扱いが載っています。
まずは登記の名義を確かめます。
法務局で登記事項証明書を取れば分かりました。
手数料は数百円という水準です。
先に確かめるのは、登記の内容です。
土地と建物で名義が違うことがありますし、相続の登記がされないまま祖父の名義で残っていることもあります。この場合は、まず相続の登記を済ませる必要が出てきました。
ここに時間がかかります。
数か月ということもあります。
だから、いちばん最初に確かめます。登記事項証明書を1枚取れば、その場で分かりました。
つなぎ融資が要るかどうかも、確かめておく
建て替えでは、支払いが分割で来ます。
契約時、着工時、上棟時、引き渡し時。この4回に分けて払うのが一般的でした。
ところが住宅ローンは、家が完成してから実行されます。
だから、完成前の支払いに使うお金が足りません。
ここを埋めるのが、つなぎ融資です。金利と手数料がかかるので、そのぶんも総額に足す必要がありました。
数十万円という水準になることがあります。
リフォームなら、この話は出にくいです。
工期が短く、支払いの回数も少ないからです。
だから、ここも建て替え側にだけ足す項目でした。つなぎ融資の有無は、必ず聞いておきます。
金融機関によっては、つなぎ融資を使わずに済む商品もあります。
工事の進み具合に応じて住宅ローンを分割で実行してくれる形で、この場合は別の借入が要りません。手数料も金利も発生しないので、総額で数十万円の差になることがありました。
だから、これも聞きます。
「分割実行はできますか?」の一言です。
できる金融機関とできない金融機関があります。
ここも3行に聞きます。
金利だけでなく、手数料と保証料も並べる
金利の低さだけで選ぶと、ずれることがあります。
手数料と保証料が別にかかるからです。
借入額の2%前後という設定が多く、2,000万円なら40万円前後になります。金利が0.1%低くても、手数料が30万円高ければ逆転することがありました。
だから、3つ並べます。
金利、手数料、保証料。
この3つを足した「総支払額」で比べます。金融機関に頼めば、その数字を出してもらえました。
「総支払額で出してください」と言うだけです。
2社か3社に頼みます。
比べると、差が数十万円になることもありました。
それと、火災保険や団体信用生命保険の扱いも並べます。
保険料が金利に含まれているのか、別に払うのか。金融機関によって組み方が違うので、月々の支払いに直したときの数字で比べないと、ずれることがありました。
だから、月々の総支払額で見ます。
返済額に、保険料を足した数字です。
この形なら、家計に対する負担がそのまま分かりました。金利の数字だけを並べても、実際の負担は見えません。
紙に3行ぶん書いて比べます。
税金と補助の扱いも変わってくる
- 1月1日に更地だと土地の税が上がることがある
- 住宅ローン控除の条件は工事の内容で分かれる
- 自治体の補助は着工の前に申請するのが基本になる
- 年度をまたぐと適用される制度が変わることもある
ここは金額に直接効きます。
ただ、制度は毎年見直されます。
だから、必ずその年の窓口で確かめる形にしてください。
固定資産税の扱いが、建て替えでは変わる
建て替えると、建物が新しくなります。
新しい建物には、その評価に応じた固定資産税がかかります。古い建物のときより上がるのが一般的でした。
逆に、リフォームでは建物の評価が変わらないこともあります。
大規模な工事だと変わることもあるので、そこは市区町村に聞きます。
それと、土地の扱いにも注意が要ります。
住宅が建っている土地には税の軽減があるのですが、解体して更地の期間が年をまたぐと、その軽減が外れることがありました。
1月1日の状態で判定されるためです。
だから、解体の時期が効きます。
1月1日に更地だと、その年の土地の税が上がることがあります。
年内に着工まで進めるか、年明けに解体するか。この選び方だけで、数万円から十数万円の差になることがありました。
会社に聞けば、日程を調整してもらえます。
住宅ローン控除の条件も、分かれてくる
住宅ローン控除には、条件があります。
建て替えなら新築として扱われますが、リフォームの場合は工事の内容と金額によって対象になるかどうかが変わりました。
耐震や省エネの工事が対象に入ることがあります。
ただし、条件は年度で変わります。
だから、その年の内容を確かめる形にします。国土交通省の住宅リフォームに関するページから、その年の制度を追えます。
金額が大きいので、ここは調べる価値があります。
数十万円単位で変わることもありました。
調べるのに、1時間もかかりません。
それに、工事の内容を少し変えるだけで対象になることもあります。だから、見積もりの段階で聞いておくのがいちばん早い形でした。
それと、控除を受けるには確定申告が要ります。
1年目は自分で申告して、2年目以降は年末調整で処理できるようになるのが一般的な流れでした。この1年目の手続きを忘れると、その年のぶんが受けられなくなります。
だから、カレンダーに入れます。
入居した翌年の2月から3月です。
必要な書類は、工事の会社から受け取る証明書も含まれます。
引き渡しのときに、まとめてもらっておきます。
自治体の補助は、着工の前に申請する
ここは順番の話です。
多くの制度が、工事を始める前の申請を求めています。着工してから申請しても、対象外になることがありました。
だから、確かめるのは見積もりを取る前です。
市区町村の住宅の窓口に電話します。
「建て替えやリフォームに使える制度はありますか?」と聞くだけで、あるかないかが分かりました。10分で終わります。
あれば、条件と受付の期間を聞きます。
予算の上限で締め切られることがあるので、時期も大事でした。
年度の初めのほうが、受付をしていることが多くなります。
それと、必要な書類も先に聞いておきます。見積書の書き方に条件が付くことがあるからです。
先に聞けば、その形で書いてもらえます。
制度は、市区町村のものだけとは限りません。
都道府県のものと、国のものが別にあって、条件が合えば併用できることもあります。ただし「他の補助との併用は不可」と書かれている制度もあるので、そこは必ず確かめる形でした。
聞き方は決まっています。
「他の制度と併用できますか?」
答えをメモに書いて、担当した方の部署名も残しておきます。あとで確かめ直すときに、同じ人に聞けます。
年度をまたぐと、扱いが変わることもある
制度は、年度で切り替わります。
4月から新しい内容になることが多いので、3月と4月では条件が違うことがありました。
工期が長い建て替えでは、ここをまたぎます。
だから、どの時点の制度が適用されるのかを確かめます。申請した日なのか、着工した日なのか、完了した日なのか。制度によって違いました。
この1点を聞いておきます。
「いつの時点で判定されますか?」です。
答えによって、日程を動かす判断が出ることもありました。
それと、報告の期限も先に聞いておきます。
工事が終わってから出す書類があって、期限を過ぎると対象外になることがあるからです。カレンダーに入れておけば、忘れません。
期限の日と、その1週間前。
2つ入れておきます。
それと、予算の消化状況も年度で動きます。
年度の初めは受付をしていても、秋には締め切られていることがありました。特に人気のある制度は、数か月で上限に達します。
だから、時期も戦略に入ります。
4月から6月がいちばん通りやすい時期でした。
逆算すると、その前の年の秋から冬に会社を決めて、見積もりを固めておく形になります。制度から逆算して日程を組む、という考え方もありました。
実際に金額を出してから決める、という順番
- やりたいことを紙に書いて三段階で印を付ける
- 同じ紙をコピーして3社に渡し条件をそろえる
- 7項目の表に落とすと空欄がそのまま質問になる
- 3社そろってから決めますと最初に伝えておく
最後に、進め方をまとめます。
ここまでに書いた項目を、実際に動く順番に並べ直しただけのものです。新しく覚えることはありません。
難しいことはありません。
やりたいことを先に、紙へ書き出しておく
いちばん最初にやることです。
金額を見る前に、やりたいことを書きます。
寒さをどうにかしたい。水回りを新しくしたい。段差をなくしたい。壁を1枚抜いて広くしたい。こういうものを、思いつく順に並べます。
10個でも20個でも構いません。
書けたら、印を付けます。
絶対に外せないものに二重丸、できればやりたいものに丸、余裕があればというものに三角。この3段階で足りました。
二重丸の数が、判断の軸になります。
二重丸に「基礎」「断熱」「間取りを大きく変える」が2つ以上入っているなら、建て替えも並べる段階です。
入っていないなら、リフォームで足ります。
この仕分けを先にやると、見積もりを見ても揺れなくなりました。
書き出すときは、家族全員に書いてもらいます。
住む人によって、困っている場所が違うからです。親は段差を気にしていて、子どもは収納を気にしている、ということが実際にありました。1人で書くと、その視点しか出ません。
それぞれ別の紙に書きます。
あとで、突き合わせます。
全員の紙に出てきた項目が、いちばん優先度の高いものでした。
同じ紙を複数社に渡して、条件をそろえる
書いた紙は、コピーします。
3部作って、3社に同じものを渡します。
同じ条件を見た数字なら、比べられるからです。渡さずに口頭で説明すると、会社ごとに前提がずれて、比べられない見積書が返ってきました。
あわせて渡すものが、もう2つあります。
床下や雨の跡の写真。
それと、図面があれば図面です。
この3点セットを渡すと、調査も早く進みました。丁寧に見てもらえることも多かったです。
準備は30分ほどで済みます。
控えは手元に残します。
渡すときに、予算も伝えるかどうかで迷うことがあります。
伝えると、その金額に合わせた提案が返ってくるので比べやすくなる一方で、上限いっぱいの提案になりやすいという面もありました。僕は「この範囲で」という幅で伝えています。
2,000万円から2,500万円、という言い方です。
点ではなく、幅で伝えます。
この形なら、幅の中でどう組むかが会社ごとに出てくるので、考え方の差が見えました。同じ幅を伝えているので、比べられます。
幅は、200万円から500万円ほど取ります。
7項目の表に落として、空欄を埋めていく
返ってきた見積書は、表に落とします。
最初に書いた7項目です。工事費、解体、地盤、仮住まい、手続き、家具、借入の費用。
会社ごとに1列を使います。
3社なら、21個の欄ができます。
この21個が埋まれば、判断できました。埋まらない欄は、そのまま質問のリストになります。
空欄には印を付けます。
そして、まとめて電話で聞きます。
1社あたり5分で終わりました。空欄のまま比べると、あとから増える金額が見えません。
ここを埋めるかどうかで、精度が変わります。
表ができたら、家族に見せます。
数字が並んでいるので、説明が要りません。どの会社が何にいくらかけているのかが、そのまま見えるからです。話し合いが、感覚ではなく数字の上で進むようになりました。
ここが表を作る目的でもあります。
1人で決めないためです。
それと、この表は工事が終わったあとも残しておきます。次の手入れの時期に、そのまま基準として使えました。
ファイルに入れて、保管します。
3社そろってから決めますと、先に伝える
最初の立ち会いで伝えておきます。
「3社そろってから決めます」の一言です。
先に言っておくと、その場で決めるよう促されることが減りました。前提が伝わっているからです。
それに、断るときも楽になります。
最初に言ってあるからです。
断る連絡は電話1本で足ります。「他社にお願いすることにしました」と伝えるだけで、理由を細かく説明する必要はありませんでした。
丁寧に見てくれた会社には、一言添えます。
次があるかもしれないからです。
そして、決めた内容と見積書は全部残しておきます。10年後、20年後の手入れのときに、そのまま材料になりました。
それと、決めたあとの連絡先も1本にまとめておきます。
工事が始まると、現場の職人、営業の担当、設計の担当と、話す相手が増えていきます。窓口を1人に決めてもらうと、伝えたことが伝わらないという行き違いが減りました。
「窓口はどなたになりますか?」と聞きます。
名前と連絡先を控えておきます。
窓口が決まっていないと、同じ話を何度もすることになります。
まとめ:総額と住み方の2つで決まる
建て替えとリフォームは、坪単価では比べられません。単位が違うからです。比べるなら、住めるようになるまでの総額にそろえます。工事費、解体、地盤、仮住まい、手続き、家具、借入の費用。この7項目を両方で埋めると、工事費だけを見ていたときとは順位が変わることがあります。僕の実家では、630万円あった差が150万円まで縮みました。
逆転が起きる境目は、金額ではなく工事の範囲でした。基礎に触る、断熱を入れ替える、間取りを大きく変える。この3つのうち2つ以上に当てはまると、リフォームの金額が建て替えに近づきます。1つだけなら、リフォームが有利なままです。だから順番としては、やりたいことを紙に書いて印を付けるのが先で、金額を見るのは後になります。それと、住む人の希望も同じくらい大きい材料でした。父が「動きたくない」と言ったことで、検討の向きが決まっています。
まずは、やりたいことを紙に10個書き出してみてください。そのうち二重丸が「基礎」「断熱」「間取り」に2つ以上ついたら、建て替えの見積もりも並べる段階です。
- 坪単価ではなく住めるまでの総額でそろえる
- 足す項目は工事費を含めて7つに決めておく
- 解体と仮住まいで300万円前後が動く
- 基礎と断熱に触ると差が一気に縮む
- 間取りを大きく変えるとさらに近づく
- 1981年6月より前かどうかを先に調べる
- 床下と雨の跡は写真で残しておく
- 借入は期間の差が毎月の額に効いてくる
- 補助は着工の前に窓口で確かめる
- 同じ紙を3社に渡して条件をそろえる
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